「Windows Live Mesh」の現在
— ところで、「Windows Live Mesh」と「Windows Live Sync」の違いが判然としないのですが……?
内河:「Live Mesh」のテクノロジープレビューが2011年3月で区切りを迎え、プロジェクト終了となります。今後はLive Meshと「Windows Live Sync」が統合され、「Windows Live Mesh 2011」(Windows Live Mesh for Mac)になります。従来のLive MeshとWindows Live Syncは終了です。新しいWindows Live Meshでは、Macはサポートされますが、従来のLive Meshで対応していたモバイル機器は現在のところ未サポートです。Office文書を共有するといった処理であれば、Windows Live Meshで対応できます。
— Live Meshでは、クライアントソフトがHTTPサーバーとして機能することでファイル共有を実現していましたが、どのような違いがあるのですか?
内河:Windows Live Meshでは、P2Pと5GBのクラウドどちらかの方法でファイル共有機能を提供します。Mac向けにもクライアント版がプレビューリリースされていたLive Meshとは異なる技術を採用していまして、Live Meshの進化版というわけではありません。目的が大きく異なるLive MeshとWindows Live Syncというサービスを試用いただき、それぞれから得られたフィードバックを元に、後継版Windows Live Meshが登場したのです。
「あらゆるデバイス」で「同じデータ」にアクセスできる
ソフトウェア&サービス
— 最後に、Windows LiveがMacユーザーに訴求する点は、どのようなところですか?
飯田:クライアントアプリケーションと連動させることで真価を発揮するという意味では、率直にいいまして、Windowsとの組み合わせでより便利にお使いいただけることは確かです。とはいえ、Macユーザーに対してWindowsパソコンを買ってねというわけにはいきませんから。ただ、データの共有という場面が増え、スマートフォンの登場など状況の変化もありますからね。ユーザーさんの立場からしても、このサービス(Windows Live)を使うのだというよりは、どのデバイスでも同じデータにアクセスできることが主眼にあるかと思います。Windows Liveとは、その共有という部分をサポートするサービスでありソフトウェアなのです。
ただ、Windows Live Meshであるとか、HotmailでActiveSyncが可能になるとか、今回の一連の強化でMacユーザーさんにも便利にお使いただける機能が増えていることは確かだと思います。Windows Liveという名称は変更できませんけど(笑)。