ASCII.jp編集部のわがままユーザーも納得 驚きの画質と多機能!
今注目すべきLEDテレビは、S-LED搭載「Wooo ZP05シリーズ」
2010年11月22日 11時00分更新
「スリムブロック型」のLEDバックライトは
エリアごとに光をコントロールする日立独自の技術
“黒”の表現を得意とする液晶テレビのL42-ZP05だが、液晶テレビ全体でそれが当てはまるわけでは必ずしもない。
折原「液晶テレビは暗いシーンを再現するのが難しいと言われています」
というのも、従来の液晶テレビは常にバックライトが発光しており、それをパネル部分がシャッターのように開閉することで画面を映しだしている。そしてシャッターが閉じていてもバックライトの光を完全に遮断することはできなかったのだ。
暗いシーンが多いという意味で特に当てはまるのが映画。
折原「暗い場所で上映することが前提の映画は、スタジオ収録のテレビ番組と違って明暗の差が大きい上に、暗い方の階調を細かく使っているからです」
実際に映画好きの美和も、
美和「映画を高画質で見るのには(自発光型の)プラズマテレビがいいのかな」
と思っていたようだ。
ただ、液晶テレビのバックライトにも進化が起きている。従来主流だった蛍光管(CCFL)に代わって、瞬間的な明滅が可能な「LED」を採用する製品(いわゆるLEDテレビ)が登場。バックライトの光をコントロールできるようになり状況が変わってきた。
一方で、
折原「LEDテレビ、イコール画質が良いというわけでもない」
ともいう。LEDテレビのバックライトの配置方法には、主にエッジ型と直下型の2種類がある。エッジ型は画面の端(多くの場合は上下)にLEDを設置し、導光板によって画面全体を光らせる。そのため構造はシンプルだが、画面のエリアごとに細かく明るさを調整するのはやや難しい。一方の直下型はパネルの背面に多数のLEDを配置するタイプで、エリアコントロールも可能である。
この両方式に対して、日立は同社独自の技術であるスリムブロック型LEDバックライトを採用した。スリムブロック型では、バックライトを細かな四角いブロックに分割(L42-ZP05では縦8×横16程度で分割されていると推測される)。分割されたブロックごとに導光板が用意され、それぞれの端にLEDが設置されている。そして約120のブロックごとに光の強弱をつけることで、エリアコントロールが可能になるというわけだ。また各々のブロックの導光板は区切られているので、隣接したブロックへの光の拡散が抑えられるというメリットもある。
これらの新技術により、映像の明るい部分は明るく、暗い部分は暗く表現でき、高コントラストでメリハリのある映像表現を実現した。つまり「S-LED」は、エッジ型LEDと直下型LEDのいいところを併せ持つ技術と言えるだろう。
新技術から得られる
漆黒の表現力と映像の立体感
さて、このスリムブロック型で得られる実際の映像はどのようなものなのだろうか?
折原「特に映画で顕著なのですが、映像の決定的な奥行き感や立体感が生み出されています」
折原氏はL42-ZP05の高画質を体感できるソフトとして、ミュージカル映画「NINE」(BD/DVDは角川映画からリリース)をピックアップ。
折原「真っ暗なステージにライトアップされて登場する女優ときらびやかな衣装。そしてその女優がステージ上で動き回ります。液晶テレビでの再現が難しい映像なのですが、L42-ZP05は漆黒の黒が見事に表現できていました」
折原氏にアドバイスを受けながら、実際に映像を見た2人も同意見。家族や子供が寝静まった夜中に映画を楽しんでいる美和はこの高画質が特に魅力的に感じたようだ。
美和「仕事や家族サービスが忙しくてなかなか映画館に行けないけど、中途半端な画質で見るのも嫌。ただ、このL42-ZP05なら満足できそう」
ただ黒の表現に優れたL42-ZP05と言えども、実際に自分の目でにその画質を確認できないと購入への踏ん切りが付きにくいのも確かだ。
岡本「明るい量販店のテレビ売り場で一般のお客さんが違いを見比べられるものでしょうか?」
そんな疑問も生じる。この点は折原氏から以下のようなアドバイスがあった。
折原「夜景の映像であれば暗闇そのものではなく、なるべく暗闇に近い部分を見るといいです。たとえば暗い場所にいる人の表情がどれくらいまで見えるか、そういった部分に注目するといいですよ」
ぜひ参考にしてほしい。
(次ページに続く)