二本差しで戦に挑む、ソフトバンク
そして、孫社長は、この2割の市場に対しても容赦がない。
「見た目や姿、形が似ているだけでは、iPhoneには追いつかない。そこが他社と、ソフトバンクの違うところ」とする。
孫社長がこだわったのはAndroid OS2.1ではなく、Android OS2.2を搭載した点だ。
「Android 2.1とAndroid 2.2では機能に雲泥の差がある。技術にこだわるソフトバンクは、すべての機種にAndroid 2.2という最新のOSを搭載した」と語る。
Android OS2.2では、Flash10.1に対応し、Ustreamやニコニコ動画などの動画サイトが閲覧できること、アプリケーション処理能力の高速化により、Google Earthなども快適に表示できるなどの特徴がある。さらにPC連携機能のほか、携帯電話の電話帳をヨミガナ検索で表示できる利便性などもAndroid OS2.2ならではのものとする。
ここに、姿・形が一緒というだけではないソフトバンクのAndroid搭載スマートフォンの強みがあるというわけだ。
孫社長は、「来年になれば新たに携帯電話を購入する人、とくに若い人はスマートフォンに一気に移ることになるだろう」と予測する。iPhone+Android OS2.2搭載スマートフォンという2面戦略を打ち出すことができるソフトバンクの強みを発揮する考えだ。
孫社長は、iPadは大刀、iPhoneを小刀と表現する。iPhoneを攻めのスマートフォンとすれば、Galaxy SおよびIS03対抗に対抗するAndroid OS2.2搭載スマートフォンは、さしずめ「盾」の役割を果たすということになろう。