ワンセグ、FeliCa、赤外線通信など、日本のケータイ文化ではすでに欠かせなくなりつつある機能を搭載する国産Android端末として、発表以来大いに注目をあつめているau「IS03」。
同様の機能を持つ端末はソフトバンク、ドコモからも発表されたが、IS03の発売は11月下旬(以降)と最初に登場する製品になるのはまず間違いない。この注目のIS03のテスト機について、ASCII.jp編集部で入手したので、スペック面を中心に各部を見ていこう。
なお、今回テストしたのは開発中の端末であり、実際に発売されるものとは異なる可能性もあるので、その点は注意していただきたい。
シャープ製Android端末の中でも
高解像度ディスプレイはIS03だけ!
まずはハードウェアから。一番の注目はディスプレイ。640×960ドットの解像度を持つ3.5型NewモバイルASV液晶は文句なしに魅力的。解像度はiPhone 4と同じであるものの、発色はより鮮やかな印象。解像度ともどもAndroid端末としては、世界的に見ても間違いなくハイエンドクラスだ。
この解像度が最も活かされるアプリケーションはやはりウェブブラウザー。6月に登場した「IS01」と同様に標準フォントとして「モリサワ新ゴR」が採用されており、視認性が高い。PC向けサイトを縦画面で全画面表示した場合、再現性の高いレイアウトで、かつテキストもほぼ読める。このメリットはかなり大きい。
メインプロセッサーもハイエンドクラスのスマートフォンではおなじみである1GHz動作のクアルコム製「Snapdragon」を搭載しており、ウェブページのレンダリングなどでもたつきを感じることはない。
ハイエンドクラスの性能を持ちながら、本体サイズは約63(幅)×121(奥)×12.6(高)mm/約138gと、厚み以外はiPhone 4と大きくは変わらない。ラウンドフォルムになっている側面にボコボコとボタン類がいくつかあるのは見た目的には少々気になるが、押しやすいというメリットもある。ちなみにシャッターボタンは半押し対応である。この辺のこだわりはさすが日本メーカー。ちなみに本体下部にはストラップホールも用意されている。
時間をチェックするのにとても便利なメモリ液晶
メインディスプレイの下部にあるのがメモリ液晶。この部分はタッチパネルにもなっており、動作時は「ホーム」ボタン/「戻る」ボタンなどを操作するのに用いる。ほとんど電力を消費しない特徴を活かして、スリープ時は時計やバッテリ残量、メールの着信などを表示する。
このメモリ液晶が実はとても便利。最近は腕時計をつけずに、ケータイが時計代わりという人が多いだろうが、従来のスマートフォンで時間を見るには、まずスリープを解除する作業が必要だ。スマートフォン1台持ちを考えている人にはこの点にぜひとも注目してほしい。
カメラは約957万画素CCD。シャープ独自の画像処理エンジン「ProPix」を搭載しており、各種のシーン設定やスマイルシャッター、さらにISO12800の高感度オートなど、シャープ製ハイエンドケータイに近い機能の充実だ。またHD画質(720p)の動画撮影にも対応している。
OSは現時点では1つ前のバージョンとなるAndroid OS 2.1。これについては発売後の2.2へのアップデートがすでに告知されている。