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西田 宗千佳のBeyond the Mobile 第58回

「ランボルギーニ」だけでない Eee PC VX6のこだわり

2010年11月04日 12時00分更新

文● 西田 宗千佳

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 今秋・冬のノートパソコン市場で、特に商品力の点で光るのがASUSTeK(以下ASUS)だ。1年ほど前、ネットブックの勢いが強かった頃は「ASUS=ネットブック」という印象も強かったが、ネットブックが退潮しつつある現在も、その勢いは衰えていない。

 今回紹介するのは、その中でももっとも「イロモノ」とも思える、「Eee PC VX6」(以下VX6)である。ランボルギーニとのコラボモデルという「外見重視」に思える製品だが、意外や意外、中身もなかなか魅力的なものになっている。

Eee PC VX6

Eee PC VX6

次世代IONの「ネットブックらしからぬ」パワー

 Eee PCブランドであることからおわかりのように、VX6はジャンルとしてはネットブック、ということになる。といっても、もはやネットブックというジャンルは拡散し、その内実がわかりにくくなっているのも実情。VX6もOSはWindows7 Home Premiumであるし、ディスプレーも12.1型/1366×768ドットとなれば、Core i3系の低価格ノートと比べて「安い」ことくらいしか差がない。

 ネットブックらしさといえば、CPUがAtomであることくらいだろうか。デュアルコアのAtom D525(1.8GHz)が使われている。デュアルコアとはいえAtomだから、スペック的にはさほどではない。Windowsエクスペリエンスインデックスも「3.2」(CPUは3.5)というところだ。

Windowsエクスペリエンスインデックスは「3.2」

Windowsエクスペリエンスインデックスは「3.2」。ボトルネックはグラフィクスだが、この値はおそらくチップセット内蔵GPUの「GMA 3150」のものだと思われる

 だが実際に使ってみると、このスコアとはまったく異なり、「スカスカ」「サクサク」といった印象を受ける。理由は、GPUとして「NVIDIA ION」を搭載しているためだ。ここで言うIONとは、1年前にあったメモリーコントローラーとGPUを混載したチップセットのことではない。俗に「次世代ION」と呼ばれる、低価格プラットフォーム向け単体GPUである。このGPUは、負荷によってGPUを切り替える「Optimusテクノロジー」に対応しており、Atom向けのチップセットが内蔵している「GMA 3150」と次世代IONを切り替えながら動作するようになっている。

 その効果は、なにより動画サイトを見ている時に感じる。Atom系のパソコンを使っていてつらく感じるのは、YouTubeなどを見ているだけで動作が驚くほど重くなることだ。だが、VX6ではそれが見られない。720pはもちろん、1080pの動画を再生しても、コマ落ちを感じることなく利用できた。

 1080p再生時のCPU負荷率は、おおむね30%程度。この程度で済むのは、Flash 10.1のGPUによる動画再生支援が効いているためだろう。ただし、フルスクリーンにすると若干のコマ落ちが発生したし、より負荷の大きいニコニコ動画でも、同様にコマ落ちが発生する。

 だが、CPU性能から受ける思い込みとは異なる動作感、ということは間違いない。動画以外でも、Atom系で感じる「ちょっとした重さ」が解消されている印象で、ネットブックのもつ悪印象を払拭するに十分である。

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