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ネットに生きる現代の匠“CTO・エンジニア”に聞く 第4回

スパムのゴミをろ過する秘訣は何!?

「30min.」はなぜスパムが混ざらないのか?

2010年11月17日 09時00分更新

文● 古田雄介

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エンジニア:経営者=8:2の感覚で日々勉強

野々村CTOの7つ道具

── 最後に、仕事で使う野々村さんの7つ道具を教えてください。

(紹介していただいたのは、MacBookとiPhone&iPadシリーズ、Androidケータイ、NTTドコモケータイ、会社の特製Tシャツ、そして1mm方眼紙と5mm方眼紙の7つ)

野々村  会社と自宅の環境が異なるのが嫌なので、MacBook一台を持ち歩いています。サービスの検証に使う各種ケータイと同じくらい重要なのが、Tシャツ。我が社の制服として各種イベントで着ています(笑)。

 あと、私はアイデアが浮かんだらまずは紙に書き出す習慣がありまして、そこで重用しているのが5mm方眼紙なんです。メモ書きしたりアイデアをフローチャートで整理したりと、普段から色々な場面で使っていますね。

 1mm方眼紙は、プログラムを組む前にワイヤーフレームの配置などを正確に書いてみるときに使います。いきなりデジタルでやるとそれで完成したみたいな気持ちになってしまうので、紙でインターフェイスやデザインを詰めたうえでパソコンに移るという流れにしています。

イベントなどで着用し、サンゼロミニッツのアイコンになっているという

── 日々のスケジュールですが、プライベートの時間も勉強や研究に当てられているんですね。経営との両立は大変じゃないですか?

野々村氏のとあるオンとオフのスケジュール

野々村  会社でやる仕事と勉強は分けているところがありまして、新しいプラットフォームを作るときなどは、誰にも邪魔されない時間に集中してやるようにしています。

 経営者となった現在も、経営の多くは社長の谷郷が担っていることもあり、自分のリソースの8割はエンジニアとして使っている印象ですね。経営的なものに使っているのは残りの2割程度で済んでいます。

やるべきことを躊躇なくやるバイタリティ

「ユーザー数だけでなく、習慣的に30min.の各サービスを楽しんでくれる人が増えてくれたら嬉しいですね」と語った

 野々村CTOは、受託開発のエンジニア時代から「どうしても太刀打ちできないプログラマー」に対抗すべく、クライアントとの交渉術や営業の腕を磨いており、自分独自の複合的な能力を身につけていったそうだ。

 圧倒的な壁にぶつかったとき、戦意を喪失するよりも早く対抗手段を考えるバイタリティは、次々と立場や視点が変わる現状にも大いに活かされていると感じた。

 目下のチャレンジは、NTTドコモ向けのiアプリサービスをリリースすることという。エンジニアとチームリーダー、ディレクター、そして経営者として、これからも活躍に期待したい。

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