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どれが安心? 違いがわかるセキュリティーソフト特集 2011年版 第2回

先進のインサイト機能 ノートン インターネット セキュリティ 2011

2010年11月02日 12時00分更新

文● 池田圭一

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 なお、NIS 2011でのスキャン(クイック/完全/カスタム)のCPU負荷は、比較的高めである。しかし、後述するインサイト機能により、使っているうちにパフォーマンスが向上する仕組みとなっているため、運用上はあまり問題とならないだろう。

CPU負荷は比較的高い

スキャン中は、メモリー使用量は抑えられているものの、CPU負荷は比較的高い

特集テストマシンの主な仕様

CPU:Core i5-750(2.66GHz)|メモリー:DDR3-1333 4GB
GPU:Radeon HD 4770|HDD:1TB|OS:Windows 7 Ultimate 32bit

 なお、スキャンの優先度はスキャンウインドウの表示状態(デスクトップ表示か、最小化表示か)で、自動的に決定され処理される。

スキャンウインドウの表示/最小化で優先度が自動調整

スキャンウインドウの表示/最小化で優先度が自動調整されるが、常に優先度を下げておくこともできる

ユーザーが味方になった鉄壁の守り
2つのインサイトチェック

 最も特徴的な機能について見る前に、設定にも触れておこう。NIS 2011の設定項目は、「コンピュータの設定」「ネットワークの設定」「Webの設定」といったように、搭載された機能での分類ではなく、それら機能が働きかける内容ごとのセクション別にまとめられている。

設定は5種のセクションごとにまとめられているが、各セクションに10~20の項目があり、非常に多岐にわたる。それぞれも単純なオン/オフではなく、数段階の調整が可能なものもある

 設定項目数が非常に多く、また個々の項目名が専門的な用語となっていて、今ひとつわかりにくい部分もある。だが、どこを設定したのかわからなくなっても、セクション単位で元に戻せるようになっている。基本的には、インストール時のデフォルト設定で困ることはないだろう。

 NIS 2011で特に記しておきたいのは、「ノートン ダウンロードインサイト」と「ノートン ファイルインサイト」という2つのマルウェアチェック機能だ。

 一般的なセキュリティーソフトは、プログラムに記されたコードに対し、独自の基準を用いて「安全か危険か」を判定している。しかし、今までは判定基準がユーザーに明らかにされず、ソフトメーカーを信頼するしかなかった。それに対してNIS 2011の2つのインサイト機能は、チェック過程の「見える化」を実現している。機能自体は2010年版から搭載されていたもので、2011年版では対応ウェブブラウザーが増えるといった使い勝手の改善が図られている。

チェック方式の選択

チェック方式の選択。実行形式のファイルに対しては、通常のシグニチャを利用するインサイトネットワークスキャンに加えて、「ファイルインサイト」を実行できる

 ダウンロードインサイトはサイトからダウンロードしたファイルに対して、ファイルインサイトはすでにパソコン上に存在するファイルに対しての、ウイルス検索を行なう。どちらも「実行タイプ」のファイルのみが対象だが、それらのファイルを識別してシマンテックのサーバーに問い合わせ、ユーザーの使用状況や定着度(最終更新日からの日数)などを確認できるようになっている。

2種類のファイルをファイルインサイトでチェックしてみた。署名の有無やユーザー数などで、信頼状況に違いが出ている

ユーザーの判断で信頼レベルを上げることも

NIS 2011での信頼状況が低くても、ユーザーの判断で信頼レベルを上げることもできる(赤枠内)

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