このページの本文へ

どれが安心? 違いがわかるセキュリティーソフト特集 2011年版 第3回

徹底した自動化で手間いらず マカフィー インターネットセキュリティ 2011

2010年11月03日 12時00分更新

文● 池田圭一

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

インストールは簡単 UIには改善の余地あり

 今回は、オンライン配布されている試用版を試用したが、そこでの手続きは氏名やメールアドレス等を登録するとアカウントが作られ、ユーザー個別のインストールキーが入手できるというものだった。

 ダウンロードファイルを実行すると1ステップで導入が完了し、アップデートを自動的にダウンロードして組み込んだ。この時点で、次回のアップデート確認もスケジュール予約されており、パソコンを再起動することなく、ほぼすべての設定が完了した状態で動作していた。

設定・機能等一覧

「設定・機能等一覧」で表示される項目のごく一部。スキャンにより隔離されたファイルの回復などもここから行なう

「履歴とログ」メニュー

「履歴とログ」メニューを開いたところ。さらに多数の項目がサブメニューにある

 インストール時に設定が完了しているのは、設定項目があまりに多岐に渡ることと関係があるように思える。設定の一覧メニューを開いても、専門的な用語や機能の名称がずらずらと並ぶため、自動化されていなければ混乱をまねくのは必至である。

 また、ある設定項目に到達するのに何通りもの操作手順があったり、画面に余計なスペースがあったりと、ユーザーインターフェースも洗練されているとはいいがたい。表示解像度の低いネットブックでは、設定画面の全領域を表示できない可能性がある。

メイン画面下部のサブメニューを開いて動作状況を確認

メイン画面下部のサブメニューを開いて動作状況を確認。ここから機能設定も行なえる。ウインドウサイズは縦600ドットを超えるので、ネットブックでは問題になりそうだ

 前述のとおり、インターネットセキュリティ 2011の処理がCPUに負荷をかけることケースも見られるし、シグネチャや更新ファイルの自動ダウンロードによってストレージの空き容量が気付かないうちに減ることもある。カスタムインストールで、不要な機能を削って使ったほうがよいかもしれない。

 なお、Windows 7/Vistaを利用しているなら、インターネットセキュリティ 2011のパーソナルファイアウォールは必ずしも必要ではない。Windows XPを使っているユーザーや、Windows 7/Vistaのユーザーでも、より詳細な機能やログ(記録)が必要な人に向いている。

設定細目のパーソナルファイアウォールの設定。基本的には触らなくてよい部分だが、かなり突っ込んだチューニングも可能だ

サイトアドバイザーによる感染リスク低減

 パソコン内ファイルの定期的なチェックやリアルタイム監視、さらには強固なファイアウォールによるブロックを実施していても、マルウェアは進入しようとする。最近はウェブサービスの脆弱性を突いて、不正なプログラムを送り込もうとする手口が多くなっている。怪しげなサイトにアクセスしてスパイウェアに感染する事例も後を絶たない。

ウェブブラウザーにサイトアドバイザー機能を追加

ウェブブラウザーに「サイトアドバイザー」機能を追加する。判定基準と照らした結果を表示する

 インターネットセキュリティ 2011に搭載された「サイトアドバイザー」は、対象となるウェブサイトが安全かどうかを、コンテンツ内容に加えて、そのサイト内にあるリンク先も含めて判定するものだ。ただし、接続先が危険なサイトであってもアクセスをブロックするわけではない。アクセスブロック機能は上位版のトータルプロテクション 2011にのみ搭載されている。

サイトレポートを開いて安全性を確認

サイトレポートを開いて安全性を確認

ページに埋め込まれたリンク先も検証される

ページに埋め込まれたリンク先も検証される

 危険なサイトの情報は、セキュリティーソフトメーカーや関連するセキュリティー組織で調べられてはいるものの、すべてを常時チェックできるわけもない。そこで取り入れられたのが、マカフィーユーザー(レビュー協力者)によるレビュー情報の反映である。

レビュー協力者から情報も見られる

レビュー協力者(ユーザー)からの情報も見られる。チェックしたウェブサイトは安全と認定されているが、レビューによれば迷惑メール送信の履歴があるようだ(URLは情報ページのものでチェック対象サイトではない)

 世界中のユーザーがサイトアドバイザーを介して、同社のサーバーに簡単な報告をすると、その結果が集約されて参考情報として表示されるというものだ。100%の信憑性はないものの、対象のサイトで何が起きているのかをいち早く知ることができ、ユーザー同士のつながりで危険を排除する。

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン