ベースはIntelとNokiaの「MeeGo」
ただしAndroidアプリも動く
――利用法以外に差別化は?
Odoerfer オープン性です。WeTab OSはIntelとNokiaの「MeeGo」をベースとし、MeeGo/Linux、Java、HTML 5、Adobe AIR、Flash、Androidなど、さまざまなアプリケーションが動きます。
Androidには仮想マシンを使って対応しており、MeeGoシステム内でアプリが動きます。近い将来、Androidアプリをシステムに直接載せられるようにします。現在メニュー上でAndroidのアプリケーションは1つのウィンドウで表示されますが、今後は他のアプリケーションと同様にAndroidアプリケーションもアプリ単位でウインドウを表示できるようになります。
――それではそもそもAndroidを採用しようとは思わなかったのですか?
Odoerfer 最初は「Ubuntu」ベースで作成していました。当初からIntelと協業していたし、Androidはスマートフォン向けのOSです。リビング、寝室、キッチンとどこでも利用してもらうためには画面サイズを大きくする必要がありました。(Android採用のために)画面サイズを小さくすることはできなかったので、MeeGoを土台としました。MeeGoはモダンなOSで軽量かつ包括的な機能があります。
――アプリケーションストアの計画は?
Odoerfer 「WeTab Meta-Store」を開設していますが、まだ限定的なローンチです。10月中に限定的なSDKを、2010年中に完全版のSDKをリリースします。開発者はこれを使ってアプリを開発し、アプリケーションストアで提供できます。売り上げ共有モデルをとり、われわれは25%、残りの75%は開発者となります。
アプリケーションストアには、Intelの「AppUp」とAdobe Systemsのアプリストアを統合する予定です。Nokiaの「Ovi」もNokiaが承認すれば統合したいと思っています。Androidについては、優れたAndroidアプリを厳選したものを提供します。
よく、Appleの「App Store」に30万本ものアプリがあるなどといいますが、正直なところユーザーがこれだけの数から選択することはありえません。私ならば、あるカテゴリーにつき3~5種類の中から選択したいと思います。こういったことから、アプリケーションストアでのアプリ数にこだわるつもりはありません。
――ドイツで発売を開始しました。今後の展開について教えてください。
Odoerfer ドイツでの販売は好調で、非常に満足しています。
今後、少しずつ市場を拡大していきます。次の段階として、今年12月に主要ヨーロッパ市場に拡大します。アメリカや日本などヨーロッパ以外の市場には、2011年の第2四半期~第3四半期を一応の目標にしていますが、まずはヨーロッパ市場でポジショニングを確立することを目指します。
ヨーロッパでは、ハードウェアサポートでMedionと組んでいますが、世界市場ではハードウェアサポートの問題もあります。また、ドイツでNeofonieと組んだのと同じように、メディア企業と提携してコンテンツを充実させる予定です。