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iPad対抗の本命は我々だ!

ヨーロッパで注目の「WeTab」を開発する独4tittoに聞く

2010年10月27日 12時00分更新

文● 末岡洋子

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 Appleが「iPad」を発表して以来、Samsung、東芝、Research In Motion(RIM)、Hewlett-Packardなどなど、モバイルや家電メーカーが次々とタブレット端末を発表している。そんな中、iPhoneが登場する前から、タッチ画面とタブレットの可能性に賭けていたドイツのベンダーがある――「WeTab」(旧製品名「WePad」)の4tittoだ。2010年9月後半にドイツ市場で実際に製品を発売開始したばかりという4tittoの共同創業者兼CTO、Stephan Odoerfer氏に話を聞いた。

Atomを搭載するパワフルなタブレット端末
ウィジェットを通じてサービスにアクセス

今回お話をうかがったStephan Odoerfer氏

 WeTabは2010年4月、iPadの米国発売直後、WePadとしてドイツで発表されたタブレットだ。名称からも“iPad対抗機”として世界のメディアの関心を集めた。その後、「差別化を図るために」名称をWeTabに変更し、9月後半にドイツで発売となった。なお、ソフトウェア/サービス開発企業として知られるNeofonieの知名度からか、多くの報道ではWeTabを開発したのはNeofonieとしているが、プロジェクトはベンチャー企業である4tittoのもので、コンテンツ面でNeofonieと提携したのは2010年のことだ。

――WeTab開発の経緯について教えてください。3年がかりのプロジェクトと聞いています。

Odoerfer 2007年、まだiPadもiPhoneも登場しておらず、ネットブックもない時にさかのぼります。インターネットとモバイルの普及により、誰でも簡単に、直感的に使える端末を作ろうと思いついたことがきっかけです。

 その後、iPhone成功により2008年に投資を得られることになり、本格的にプロジェクトをスタートさせました。

11.6型のディスプレイ(1366×768ドット)に加えて、メインプロセッサーはIntel Atom N450(1.6GHz)とかなりパワフル。3G通信機能を持つ「WeTab 3G」にはGPSやHDMIによる映像出力機能も持つ

――直感的なUI開発で苦労したこと、重視したことは何ですか?

Odoerfer おかあさん、おばあちゃんでも使える端末を目指しました。自分の母親がわからないときに電話してきますが、わたしはGoogleに聞きます。であれば、彼女自身が知りたいときに検索できるようにできないか、と。

 WeTabの画面はウィジェットベースで、ユーザーはウェブアプリなのかネイティブアプリなのかを意識せずに使えるようにしました。たとえば日本について知りたいとき、通常の方法ならブラウザを開き、Wikipediaにアクセスして「日本」と入力します。WeTabでは、メイン画面にあるWikipediaのウィジェットに日本と入力します。メイン画面はユーザーが行きたいところを提供する玄関のような場所で、左右のナビゲーションバーを利用してシステム全体のビューを得られます。PCでやっていることは全てWeTabで可能です。

電子書籍フォーマットのePUB、PDFなどをサポート、Java、Flash、Adobe AIRなどのコンテンツが動く

 操作性も重視しました。たとえば、家庭ではよく冷蔵庫にマグネットでメモを張りますね。あの感覚です。そのためには、スクロールバーで操作するのではなく、指で好きなところに持っていくタッチ画面が必要でした。コンピュータだからといって、現実世界での行動を大きく変える必要はありません。その後、iPhoneがタッチブームを呼び、われわれは自分たちの方向性は正しかったと納得しました。

――WeTabはAppleと競合します。それだけでなく、Samsungなど大手が次々にタブレットを投入し、MicrosoftもWindowsタブレットに力を入れていくようです。市場の競争をどうみていますか?

Odoerfer Appleは市場を開きました。マス市場がタブレットというカテゴリーを認知し、需要を喚起してくれたのでよかったと思っています。

 ですが、iPadはバージョン4の「iOS」で、われわれの「WeTab OS」はまだバージョン1です。スタート地点が違います。また、アプローチも異なります。iPadはリーディング(閲覧)主導の端末ですが、われわれはリーディングは1つの利用形態で、サーフィング主導だと思っています。WeTabの画面サイズが大きいのもそのためです。

 タブレットへの市場の関心は強く、さまざまなニーズがあります。iPad一台で全ての市場のニーズは満たせず、WeTabのスペースも十分にあると見ています。

 Apple以外ですが、市場は3つのグループに分かれると思います。1つ目は4~5型の画面。2つ目は7~8型の画面で「Samsung Galaxy Tab」などAndroidタブレットが数機種あります。3つめは10~11型の画面で、ここはiPadとWeTabだけです。

 2つ目のグループとは競合すると思っていません。利用法が異なるからです。電車内でちょっと情報をチェックするというときにはGalaxy Tabのような端末が最適でしょうが、自宅のリビングで利用するなら画面が大きいWeTabに軍配があがります。

 Windowsについてですが、WindowsのUIはデスクトップ向けです。WeTabは土台からタブレットの操作性を考えたUIです。タブレット市場は急速に発展しており、Windowsタブレットが登場する頃には、市場はかなり形成されているのではないでしょうか?われわれが早期に市場に投入したかったのもそのためです。

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