Unifying対応、カスタマイズ可能な追加ボタン
TrackMan Wheelと比較したM570の改良点は主に3つある。まずはワイヤレス式になったこと。2.4GHz帯の電波を使う同社独自の「Unifyingレシーバー」に対応し、ケーブルレスでの使用が可能だ。
Unifyingレシーバーの利点は、レシーバー自体が非常に小型なことと、同社のUnifyingレシーバー対応機器なら、1レシーバーに6台までつながる汎用性の高さにある。モバイルノートの本体USBポートに装着したままでも、持ち歩きの邪魔にならない。M570自体の消費電力も低いようで、単3型乾電池1本で動く。電池が少ないので、ボディーが軽めなのもいい。それでいて電池寿命は最大18ヵ月、通信距離も10mを実現している。
次の特徴が、「戻る/進む」ボタンの追加である。長らくTrackMan Wheelは、「2ボタン+1ホイール」という形態を守り続けてきた。基本を押さえた構成とは言え、マウスでは多ボタンやチルトホイールといったスイッチ類の追加が当たり前の昨今では、いささか物足りない。2ボタンの追加はささやかとはいえ、昨今の多機能マウスと比較しても、見劣りしない程度になったと言える。
「戻る/進む」ボタンは左ボタンのさらに左にあり、どちらも人差し指で操作する形状となっている。もちろんボタンに割り当てる機能はカスタマイズ可能なほか、アプリケーションによって機能を変えることもできる(詳細は後述)。「戻る/進む」ボタンの下側には、電池残量を示すインジケーターがある。通常は光っていないので、電池を無駄に食うこともない。
第3の特徴が、センサー方式の変更だ。TrackManシリーズは初代からずっと、赤いボールの表面に不規則な黒点がプリントされた「マーブル模様」のボールを使い続けてきた。これの動きを光学センサーで読み取ることにより、ボール操作をデータ化していたわけだ。
しかしM570は、同社のトラックボール製品では初めて、ボールの回転計測にレーザーセンサーを使っている。そのためボールの表面から、特徴的なマーブル模様がなくなった。使ってみた感触では、従来の光学式との違いは感じない。わずかにボールの動きが軽いようにも感じるが(ボールの重さは約25gで同じ)、気のせいレベルかもしれない。
製品情報やリリースでは、レーザー化の利点は特に触れられていないので、利点がいまいちわからない。汚れに強くなるといった利点でもあるのだろうか。センサー部が穴になっているので、長期間使っていると手垢や埃が付着して(トラックボールでは避けられない問題)、センサーの効率を落とさないだろうかと疑問を感じなくもない。
この連載の記事
-
第133回
PC
Skyrimも快適? GeForce内蔵Ultrabook ASUSTeK UX32VD -
第132回
PC
写真やゲームをより美しく見せるナナオの液晶 FS2333 -
第131回
PC
デジカメとスマホを手軽に連携する無線LAN SDカード FlashAir -
第130回
PC
無線とタッチで使い勝手が進化したペンタブレット Intuos5 -
第130回
PC
スレートPCをCore i7で蘇らせたオンキヨー TW3A-A31 -
第129回
PC
店頭モデルも4コアCPUに パワーアップしたLets'note B10 -
第129回
PC
小型でも強力GPU搭載のゲームPC Alienware X51を検証 -
第129回
PC
Ultrabookと一緒に持ち歩きたい 超小型マウス「Cube」 -
第129回
PC
14型のUltrabookはアリか? デザイン重視のENVY 14 SPECTRE -
第128回
PC
WiMAXモバイルルーターの決定版!? Aterm WM3600Rを試す -
第127回
デジタル
高速SSDで起動・復帰が速いUltrabook Aspire S3-951 - この連載の一覧へ