ブログもWikiもMacらしく
Mac OS X Serverのブログ/Wiki編集機能は、1つ前のLeopard Serverのとき初登場し、Snow Leopard Serverで強化された。ポイントは2つ、添付した文書をQuick Lookでプレビュー可能になったことと、クライアントとしてiOSを利用できるようになったことだ。
Quick Lookでのプレビューは、プレインテキストとOffice文書(Word/Excel/PowerPoint)、iWork文書(Pages/Numbers/Keynote)、QuickTimeが対応するムービー/サウンドファイル、PDFなど、Quick Lookがサポートしているファイル形式であればいい。クライアント側からアップロードしたファイルを文書に添付し、それをQuick Lookで閲覧する、といった使い方もOKだ。
何より、WikiであるのにWiki記法を覚える必要がないという点は、ユーザーフレンドリーなMacらしさを感じる部分といえる。デザインやリンクなどの処理は、表に挙げたボタンから実行すればよく、しかもブログとWikiのインターフェースは共通なため覚えることが少ない。個人用途はいざ知らず、業務用の日誌を記録する、といった用途に適しているのではなかろうか。
ブログとWikiで利用できる編集ツール
ボタン | 機能の概要 |
---|---|
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段落スタイルを設定する。見出し(ヘッダ)の大きさやブロック引用も設定できる |
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行頭を箇条書き/番号付きのスタイルにする。インデントの設定/解除も行なえる |
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書体を設定する。標準/ボールド/イタリック/アンダーラインなどを指定できる |
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サイト内部の他ページへのリンクや、外部サイトへのリンク設定などを行なう |
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QuickTimeムービーやオーディオファイルなどのメディアファイルを挿入する |
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ファイルをページに添付する(クライアント側からアップロード可能) |
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表を作成する |
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HTMLソースコードと表示をトグルする |
Snow Leopard Serverからは、iOSのSafariに最適化されたデザインも採用されている。Wiki/ブログの内容を更新することはできないが、更新をチェックして既読に設定したり、添付されたファイルをプレビューしたりすることも可能だ(Quick Lookではなく別タブでの表示となる)。部や課単位、あるいは小規模事業所での業務管理/報告ツールに便利に使えそうだが、いかがだろう。
筆者紹介──海上忍
ITジャーナリスト・コラムニスト。アップル製品のほか、UNIX系OSやオープンソースソフトウェアを得意分野とする。現役のNEXTSTEP 3.3Jユーザーにして大のデジタルガジェット好き。近著には「改訂版 Mac OS X ターミナルコマンド ポケットリファレンス」(技術評論社刊、Amazon.co.jpで見る)など。
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