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フラッシュストレージが速い! MacBook Airを徹底ベンチ

2010年10月26日 21時00分更新

文● 広田稔

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ディスクのテスト

 ディスク性能は、MacBook Airの圧勝だ。

 例えば、1GBファイル/1GBフォルダーの複製において、13インチMacBook Airと13インチMacBook Proを比べると、およそ半分くらいの速度で処理を終わらせている。起動速度では、旧MacBookと13インチMacBook Pro(2.5インチHDD、5400回転/分)の約半分、旧MacBook Air(1.8インチHDD、4200回転/分)の約4分の1という圧倒的な差を見せつけた。

 HDDからSSDに乗り換えた人なら分かると思うが、ディスクアクセスが早くなると、Safariが保存しているキャッシュファイルや写真管理ソフト「iPhoto」に登録した写真などの読み出しが早くなる。外付けHDDやUSBメモリーからのファイルをコピーするのも短時間で済む。さまざまなところで体感速度が向上するので、「これは速いマシンだ!」と実感できるだろう。

1GBのイメージファイル、合計1GBのファイルを含んだフォルダーをデスクトップに置き、複製するのにかかった時間を計測した

電源ボタンを押してからデスクトップが現れるまでの時間を計測


バッテリーのテスト

 バッテリー駆動時間のテストは、公称スペックの順という印象。H.264動画の再生は割と高い負荷なので、ネットとメールがメインの用途ではもう少し持つはずだ。旧MacBookと13インチMacBook Proは、普段より使っていたため、バッテリーが若干ヘタっている可能性がある。

アップルが配布する基調講演のビデオポッドキャスト(H.264、640×360ドット)をループ再生して、画面が消えるまでにかかった時間を計測。画面の輝度最大、無線LANオン、ボリュームオフという環境でテストしている


総評:8割のニーズは満足できるのでは?

 新MacBook Airのハードウェア的な特徴をざっくりまとめると、CPUパワーは控え目で、ディスク性能が突出しているという感じだ。

 パレートの法則ではないが、世間の8割がパソコンを使う理由は、SNSやブログなどのウェブが見たかったり、メールやチャットでコミュニケーションしたいというものだろう。その用途においては、新MacBook Airは不満なく使える。筆者も2日間、原稿書きやネットでの下調べに11インチモデルを使っていたが、特に不満を感じたことがなかった。

 ただ、残りの2割の人が求める動画編集や音楽作成といったクリエイティブ系の作業にはお勧めできない。MacBook Airには、同機と一緒に発表されたアップルの統合マルチメディアスイート「iLife '11」も含まれているが、動画編集ソフトの「iMovie」や音楽作成ソフト「GarageBand」はCPUパワーがあったほうが快適に使える。8万8800円より値段はかなり上がるが、筆者的には11万8800円からというiMacをお勧めしたい。

 次回はBoot Campを使って、MacBook AirにWindowsをインストールする手順をまとめていきたい。



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