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古田雄介の“顔の見えるインターネット” 第82回

ふぁぼられ方が半端じゃない! 謎の「ダ・ヴィンチ・恐山」

2010年10月26日 12時00分更新

文● 古田雄介

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過度の一貫性を求める風潮は嫌

―― それに良い作品なら、ずっとネットに残りますしね。

恐山 そうですね。ただ、最近それはネットの問題点も生み出していると感じるようになってきました。過去ログが残ることで、ネットでは一貫性を過度に求められる傾向があると感じます。人が色々なことを経験して考えや主張を変えるのはよくあることですが、昔の発言によって、変化が受け入れられにくくなっている気がします。つぶやきが流れやすいツイッターであっても、過去の発言は簡単に引き出せますしね。そういう構造の道具を使っている以上、主義主張の変化についてはもっと柔軟に受け入れる土壌があったほうがいいと思うんですよ。

―― ネットで二枚舌扱いされている人でも、実際話してみると筋が通っているということはよくありますしね。

恐山 先の「自分ルール」のひとつに、フォローしてくれた全員にフォロー返しをするというのもあります。そうすることで、自分の意志で考えの合いそうな人を探してフォローするだけでなく、ランダムで色々な立場や性格の人とつながれるという期待があるんですよ。大勢の発言の中から、自分と違った感性や視点を見つけられるのはとても楽しいんですが、それぞれの人が過去ログのしがらみによって表現を狭めていたら、ちょっと残念じゃないですか。それに、私も過去の発言から「前と言っていることが違うじゃないか!」と言われるのは嫌ですし。

―― ただ、恐山さんの発言は「僕はこう思うんだよね」というスタンスで、他人の嗜好を強制しないから、批判されにくいと思いますよ。

恐山 確かに、今のところは生温かく見守ってもらっていますね。「輝き女子」を自称するオタク系の後輩に関するつぶやきをまとめたときに、一部で「こんな女を持ち上げるのは許せん!」と言われたくらいで。

―― では、今後の目標を教えてください。

恐山 ネタが切れない限りは、ずっとツイッターを続けていきたいですね。まあ、ストレス解消の道具ですし。あとは、ほかの人と交流しながら何か面白いことができたらという思いもあります。今まではひとりで文章と絵を作っていましたが、音や動画を使って可能性を広げることも考えています。

「とりあえずBOTでないことが証明できてよかったです」と語り、ダ・ヴィンチ氏は新宿駅に消えていった



古田雄介

筆者紹介──古田雄介


 元建設現場監督&元葬儀業者&現古銭マニア&毎週仕事で秋葉原と都内量販店に足繁く通う毎日を送る現デジタルライター。「古田雄介のブログ」ではみなさんのお勧めサイトを募集中です。




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