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古田雄介の“顔の見えるインターネット” 第82回

ふぁぼられ方が半端じゃない! 謎の「ダ・ヴィンチ・恐山」

2010年10月26日 12時00分更新

文● 古田雄介

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流行に乗ってツイッターに参加。わずか半年で突然スターに

―― まずはツイッターを始めたきっかけを教えてください。

恐山 明確な理由はとくになく、わりとミーハーなので、世間で流行っているからやってみようという軽い気持ちではじめました。あえていえば、もともと子供の頃からツイッターでつぶいやいているようなことをメモ帳に書き溜めたりしていたので、こういうツールなら楽しめるだろうという予感もあったかもしれません。ツイッターは、言いたいことを放り投げておけるという感じがしっくりくると言いますか。

 実際、しばらくあとにミクシィのIDも取ってみましたが、ちょっとムラ社会的な雰囲気があって馴染めなかったですしね。誰もマイミクにしないでしばらく放置していたら、強制退会になっていました。

ダ・ヴィンチ・恐山氏。顔がアルミホイルだった

―― 密なコミュニケーションを楽しむというより、気楽に何か言葉を発したいという感じですか。

恐山 そうですね。個人的にツイッターの魅力は、文章を遊び道具にできるということだと思うんですよ。落書きみたいな感覚で文字をいじって皆で楽しむことができる。140文字という、本当のつぶやきには長すぎて自説を展開するには短すぎな制限が、狂歌みたいな面白みを作っている気がします。

 そういう性分なので、誰かと雑談するために「ご飯食べた」とつぶやくみたいなアプローチは、あまり気乗りしません。読んだ人が「この人馬鹿なのかな」と思いながらも笑えるようなツイートをして、読者に楽しんでもらえる。そういう感じがちょうどよかったんですね。

―― そのスタイルで1日10以上のツイートを続けて、今では「ふぁぼったー」で見ない日はないくらいになっていますね。

恐山 あれは予想外でしたね。今年の4~5月に突然、大勢の人に「ふぁぼって」もらうようになりました。同時にフォロアーも急激に増えて、孤島に浮かんでつぶやきを投げるような感覚から、ものすごい人混みの中を歩いている感じになりました。

 何かきっかけがあったわけではないので、正直私も首をかしげています。とりあえず、勝手な義務感で、ひとつのつぶやきにネタのようなものを仕込むようにしているので、それを続けた結果なのかなと思いますね。

ふぁぼったーに上がるのは、「あるあるネタ」など、クスッと笑わされてしまうものばかり。ラジオのハガキ職人のような面白みがある

―― 確かに、前後のツイートや恐山さんの内輪ネタを知らなくても楽しく読めるものが多いですね。「おはよー」だけで多数の星がつく人とは違って(笑)。

恐山 予備知識がなくても面白いようにする意識はありますね。とくに星とともにフォロアー数が急増した4~5月以降は、特定の趣味の人しか通じない話題は避けるように心がけています。

 ただ、それでも私のつぶやきだから無条件で星を付けてくれるという人もいるんですよね。以前、試しに「あ」とだけ書いてツイートしたところ、「7ふぁぼ」もらって、ちょっと引いてしまいました。ありがたいことなんですけど、それぞれのつぶやきを見て評価してもらったほうが嬉しいですし、自分が勘違いするのが怖いです。

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