Adobe RGBカバー率100%の美しい液晶ディスプレー
液晶ディスプレーのサイズは16.4型で、解像度は1920×1080ドットのフルHD。液晶パネルには「VAIOディスプレープレミアム」を採用している。映像は見るからに鮮やかで、安価なディスプレーと並べてみれば一目瞭然だ。特に緑色がしっかり出ているので、風景の映像が見違える。コンシューマ向けのAVノートなのに、アンチグレア・低反射コートを施しているのもいい。映り込みが少なく、映像がぎらぎらしないので、目が疲れにくい。
ICCプロファイルによる、カラーマネジメントに対応しているので、デジタル一眼レフで撮影した写真を、リアルな色域で現像して出力できるのもポイントだ。写真にこだわるプロやハイアマチュアにはうれしい機能だ。
地デジの同時長時間録画
VAIO Fは地上デジタルチューナーを2基備えるテレビパソコンでもある。2番組の同時録画が可能で、しかも、圧縮録画を処理するAVCトランスコーダーを2基搭載しているので、両方のチャンネルで長時間録画ができる。
テレビ番組の視聴/録画には、付属ソフト「Giga Pocket Digital」を利用する。パソコンで地デジを見る際によくあるもっさり感が抑えられており、快適に視聴できる。機能の充実度は、人気のBDレコーダーを開発しているソニーならでは。「おまかせ・まる録」機能で、好みの番組を自動で録画しておいてくれるのも便利だ(関連記事)。録画した番組をメモリースティックに書き出して、ほかのVAIOやPSPで再生することもできる。
光学ドライブには記録型BDドライブを搭載。BD-R 1層の書き込み速度は6倍速と、ノートとしては高速なので、録画番組の書き出しも苦にならない。もちろんBDビデオも再生できる。美しい液晶ディスプレーに加えて、ステレオスピーカーで立体的なサラウンド音響を再現する「Dolby Home Theater v3」に対応しているので、映画の鑑賞にも最適だ。
強力なCPUと最新のモバイル向けGPUを搭載
性能面を見てみよう。Windowsエクスペリエンスインデックスのスコアは「5.7」と、ハイエンドノートとしてはパッとしないが、これはHDDのスコアが足を引っ張っているため。CPUはCore i7-740QM(1.73GHz)でスコアは「7.0」、メモリーはDDR3-1333を4GB積んでおり、スコアは「7.4」と上々だ。動作は快適で、重いソフトもきびきび動く。グラフィックスもGeForce GT 425M(関連記事)を搭載しており、「6.6」をマークしている。
これだけ快適だと、ノートでもデジタル一眼レフカメラのRAWデータ現像やビデオカメラの動画データの編集も余裕でできる。OSは64bitのWindows 7 Home Premiumエディションを採用しており、4GBのメモリーをフルに利用できるのもポイントだ。
HDDのスコアがやや低いので、ストレージベンチマーク「CrystalDiskMark」で計測したところ、シーケンシャルリード/ライト速度は約70MB/秒だった。内蔵HDDはSATA接続の5400rpmなのでこんなものだろう。ちなみにVOMモデルでは、7200rpmのHDDやSSDも選べるので、パフォーマンスを追求したいなら、そちらを選ぶといいだろう。
一方で、ベンチマークテストで高負荷をかけたときのファンの音が大きいのは気になった。自室に本機を置いている場合、寝ている間に動画をエンコードする、といった使い方は難しそうだ。
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