このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

創立15年イベントで提示された「これからのウェブ」

ウェブは500年先まで残る──Operaプレスイベントから

2010年10月21日 12時00分更新

文● 遠竹智寿子

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

ウェブアプリこそ、ファイナルアンサー

 Operaのホーコン・ウィウム・リー(Håkon Wium Lie)CTOは「ウェブ標準の魔法」(Web Standards Magic)と題したセッションで、「今日のウェブページは、500年先にも残るものになるだろう」とウェブの未来を予測した。

テキストをイメージで送るのはファクスの仕事だった。私たちは、ウェブ上でそれをしたいのではない」とCSSの父リー氏は言う

 リー氏は1999年にCTOとしてOperaに入社。それ以前は、ウェブ技術の標準化を進めるW3C(World Wide Web Consortium)に所属していた。CSSのコンセプト提案を行った人物で「CSSの父」とも呼ばれている。

 リー氏は1998年に遡り、当時HTML4とCSS2が先進的であったことを振り返った。「12年後の今、HTML5とCSS3によって大きく状況が変わろうとしている。HTML5を使えば、とてもシンプルなドキュメントだけでアプリケーションを作ることができ、『Opera Mini』のようなサービスを、さらに簡単でより良い形で提供することが可能になる。ウェブページ制作にも大きな変革をもたらすことになる。今は、ウェブの歴史においても重要な時期にある」と述べた。

 HTML5+CSS3のメリットとして同氏は「画像を使わずに多彩なフォント表示が可能になること」や「ブラウザーのローカルストレージが持つ利点」などを挙げた。HTML5上でゲームをプレイするデモは、CSS、ウェブフォント、WebM(Googleが開発しているオープンな動画規格)、canvas(図形描画用のタグ)、JavaScriptなどで構成されている。Flashや画像を一切使わずに動画や図形を入れ込んだ、リッチなコンテンツとなる。

HTML5+CSS3によってフラッシュや画像を使わずにグラフィカルなコンテンツの作成が可能になるという

 また、米国の「Wired」誌が今年特集した「The Web is dead」(ウェブは死んだ)という記事を取り上げ、「ウェブは縮小するどころか、大きく成長を続けている」との異論を唱えた。

「HTML5+CSS3は今後のWebを支えていく重要なもの」と説く

 「アップルのおかげで、ネイティブアプリは大きな成功を収めたが、それは暫定的なソリューションに過ぎない。アプリケーションはさらにウェブベースにシフトしていくと考えている。ウェブアプリこそが、ファイナルアンサーだ。ウェブは本当の意味での“World Wide”になって行く。より多くの人々と、どんなデバイスからもリーチできるようになるだろう」

 リー氏の元同僚で、World Wide Web(WWW)のハイパーテキストシステムの考案者であるティム・バーナーズ・リー(Tim Berners-Lee)氏が10年以上前に語った言葉も引用された。

 これは米国のTime誌に掲載された「現在のウェブ標準は、200年後にも読み込み可能なものとして存在する」というものだ。「私は、今日のウェブはさらにその上を行く、500年以上続くものだと思っている」とリー氏は語る。「何も無差別な数字を挙げているのではなく、ウェブの基幹部分がオープンスタンダードを元に作られていることから算出されたものだ」という。

 そして「今後さらにウェブ標準の使用を広め、その規格を確実なものとしていく努力が必要である」とし、それを成功させるためにも「一つの企業が独占すべきものではない」という考えを示した。同氏は「今後われわれよりもずっと長く生き続けるウェブに対し、もっと丁寧に手間を掛けて行くべきだ」と説いた。

 そして最後に「ウェブはルネサンス三大発明のひとつ、ヨハネス・グーテンベルクによる“活版印刷”の発明と同様のインパクトを与えるものだ」とした。

 「この印刷システムの発明により、新聞や書籍が普及し、500年以上経つ今もなお、私たちはページやページを開くといった動作や概念を理解している。それと同じように今日のウェブページは、500年先にも話題にあがり、コードの読解も可能なものとして残っているだろう」

 次回は今回アナウンスされた「Opera 11」と「Opera Mobile for Android」、開発中の「Opera Mini」の次期バージョンについてプロダクト担当者たちのインタビューを交え、お伝えする。

■関連サイト

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

最新記事
最新記事

アスキー・ビジネスセレクション

ASCII.jp ビジネスヘッドライン

ピックアップ