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鳥居一豊の「最新AVプロダクツ一刀両断」 第19回

HiFiオーディオクオリティーのネットプレーヤー

ヤマハ「NP-S2000」が本格ネットオーディオ時代を切り開く!

2010年10月20日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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専用アプリでiPhoneなどからの操作も可能

付属のリモコン

本体に合ったスッキリしたデザインの付属リモコン

 本機は、ネットワークプレーヤーとして2つの機能を備える。ひとつはDLNAクライアント機能。DLNA対応のAV機器やパソコンとネットワーク接続することにより、DLNAサーバー内の楽曲データを再生できる機能だ。

 再生が可能なコンテンツは当然ながら音楽ファイルのみ。ファイル形式は、WAV/WMA/FLAC/MP3に対応。ハイサンプリング音源も96kHz/24bitまで再生可能だ。インターネットで配信されるハイサンプリング収録による楽曲は最大で192kHz/24bitのものもあるので、その点では多少不満はあるが、その数は決して多くないので、実用上は問題ないだろう。

 前出のLINNでは、ハイサンプリング音源を含む楽曲の配信も行なっているなど、実はネットワーク音楽配信サービスには、オーディオマニア向けのサービスが少しずつ増えている。

 「iTunes Store」で有料ダウンロードしたAACやMP3などの圧縮音源では、その後のアナログ回路を多少なんとかしたところで、たいした音は出ないはず。そう思っている人は少なくないと思うが、それは実際のところその通りだ。

 本機の実力を確かめる、本機で快適かつ高品位なネットワーク音楽を楽しむならば、CDからのリッピングでは音源そのままのリニアPCMで取り出したWAV形式で保存するのが最適。そして、ネットワーク配信でもロスレス圧縮のFLAC形式やハイサンプリング音源の楽曲を選びたい。

 また、もうひとつの機能が「インターネットラジオ」。こちらはインターネットを使って配信されている世界中の放送局のコンテンツを、ラジオを使うような感覚で楽しめるもの。国別、ジャンル別で放送局を選ぶことができ、気に入った放送局をメモリー登録しておくこともできるので、手軽な音楽リスニングとしては便利だろう。

本体前面のディスプレーは日本語表示も可能だ

本体前面のディスプレー。一行表示だが日本語の表示も可能だ

 DLNAクライアントによる再生、インターネットラジオともに、操作は本体のディスプレーで行なう。ディスプレーの表示は日本語にも対応しており、パソコン内のフォルダの表示なども見やすい。だが、収録した音源が大量になると1行表示のディスプレーでは一覧性が良くない。

iPhone/iPod touch対応のリモートコントロールアプリ「Network Player Controller」(今回はiPadで使用)。まずDLNAかネットラジオかを選択する。DLNAでは再生する楽曲リストの表示などが可能。曲目などを一覧でき、操作はあきらかに快適

 その点ではiPhoneなどを使ったWiFiによる操作が便利だ。実は製品の発売と同じタイミングでiOS(3.0以上)用の専用アプリを無償で提供する予定で、本機の操作をiPhoneなどの画面上で操作できるようになる。楽曲の一覧もスムーズなスクロールで表示できるので、目当ての楽曲を探しやすい。インターネットラジオの選曲も同様だ。

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