コンパクトスピーカーの音質も改善
iWOW-02はスピーカーをつなげて使うことも可能で、前述したように設定用アプリにも「Speakers」という項目が用意されている。実際にスピーカーで使って見るとどうなるのだろうか。今回はオーディオテクニカのコンパクトスピーカーである「AT-SPP30」(実売価格3000円前後)を組み合わせて試してみた。
AT-SPP30は最大出力160mW+160mWのアンプを内蔵し、直径50mmのスピーカーユニットを2つ搭載している。電源としては単4電池を2本利用するが、ユニークなのは電池がなくてもパッシブスピーカーとして利用できるということ。パッシブ駆動時でも、プレーヤー側の音量を上げればそれなりの音量で出力できる。
本体は折り畳み式で、コンパクトにまとめて持ち運ぶことができるほか、適度な角度で開けば自立するのも便利だ。
実際にiPhoneを接続して音楽を再生してみると、音楽の雰囲気は十分に再現されているが、ただ中低音の鳴りが控えめで全体的に軽いサウンドになっている。このあたりはコンパクトスピーカーであることを考えると仕方がない部分だろう。
これがSRSのiWOW-02でどう変わるのだろうか。設定用アプリで出力先をスピーカーに切り替え、AT-SPP30を接続してみた。この構成で音楽を再生して、まず最初に感じたのはボーカルが明瞭に聞こえるようになったこと。スピーカー単体の場合、ボーカルが少し奥まったところに位置している印象があったが、iWOW-02経由では前面でしっかり響いている。
iWOW-02はイヤフォン経由で聴くとかなり低音がブーストされる印象があるが、AT-SPP30ではやはりスピーカー自体の限界からか、それほど低音が鳴るという印象はない。ただ全体的に音の厚みは増しており、サラウンド効果の影響もあって一回り大きなスピーカーになったような感覚だ。
イヤフォンと同様にRadikoで野球中継を聞いてみたが、やはり球場の歓声が広がりを持って再現される一方、実況や解説者の声もしっかり聞くことができる。このようにスピーカー経由でも、iWOW-02の効果は大きい。
さて、気になるiWOW-02の海外での価格は79ドル(約6500円)と決して安価ではないが、普段聴いている音楽をちょっと違った角度から楽しめるという意味では、注目のアイテムと言えそう。年末の発売が楽しみだ。
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