「無茶振り」「顔出し」 大会議出演の悩み
── ぽこたさんは今年の1月に大会議に出てました。最初に出演依頼が来たときは、どういうお気持ちでした?
ぽこた:そもそも大会議をよく分かっていなかったんです。一番最初に見たときには、イベント前半の事業発表が長すぎて、そのままブラウザの「戻る」ボタンを押してしまった(笑)。でも大阪会場で知り合いのコロちゃん(転少女さん)が出るって聞いて、初めて見ました。
── 大阪会場のライブパートは、本当にカオスでしたね。
ぽこた:蝉丸Pが面白すぎるし、ケミーキラーが何で踊ってるのかも分からない。僕はライブでは普通に歌いたいんですが、それを見ていたので、どう無茶ぶりされるのか心配だったんです。
そうしたら案の定、齋藤Pから何か面白いことやってって言われて。そのときはニコ動の「中の人」ってことで壁があって、どこまで言っていいのか分からなかったんですが、とりあえず「普通に歌ったほうがいいんじゃないですか」って返事をしました。
齋藤P:当時、ニコニコ大会議にユーザーを出演させていく際、何が正解か分からなかったので、出演者にもいろいろな選択肢が与えられていた。ぽこたさんの場合だと、カニミソPの「ダンシング☆サムライ」が有名ですが、それをそのままライブでやっても面白いか分からなかったという。
ちなみにぽこたさんは、知り合いの歌い手さんからライブパフォーマンスの噂を聞いていました。ゴムくんは「ぽこたはカッコいいのに、裸になれって言ったら本当にステージの上で全裸にもなる」って。
Gero:そんな危険なやつ出せないですよ!
齋藤P:ごめん、今ちょっと盛った(笑)。でも本気でステージでバカをやってくれる。あとは、コロちゃんから「プロデューサー的なまとめ役ができる」と聞いてたので、まず「時報」(ニコ動内で決まった時間に流れる時報のボイス)を依頼したんですよね。
Geroさんも同じで、人気は知っていたけど、ライブは見たことがなかった。でも、ポテンシャルとしてすごいって分かってたんで、最初は「ニコニ紅白」というCDでナレーションとして紹介し、参加してもらったんです。
Gero:ナレーションなので、レコーディングが5分で終わりましたよね(笑)。
── そういう接触があって、大会議に至るという。2月の大会議におけるぽこたさんの客を煽りまくるパフォーマンスは、群を抜いて目立っていたのを覚えています。
齋藤P:楽屋でイメージトレーニングしているんだよね。
ぽこた:あれだけステージが広いと、どこから進んで、どこで煽るかというのを決めておかないと。
── ちょうちょさん、サリヤ人さんとの「エッチだねー」というMCも大受けしてしました。あれも事前に考えていたという?
ぽこた:当日のリハーサルで考えてます。まぁ生きてきた上での経験というか……。
── 実際に舞台に立ってみての感想は?
ぽこた:あそこまでお金をかけて、しっかりしたライブは初体験でした。齋藤Pが全部仕切ってくれるので、何も煩わしいことがなく、自分が何すればいいかだけ考えて当日を迎えられたんです。今までそんなライブはなかった。
齋藤P:ニコニコユーザーが自分で主催すると、挨拶も、出演者の管理も、リハの進行もやらなきゃいけないし、得てしてトラブルも多かったりするんだよね。ぽこたさんは責任感が強いからいろいろな役割を「かぶる」タイプでしょ。
ぽこた:そういうのが大会議では全然なかった。だから体調も、あの日に合わせて持っていけるわけです。仕切りがぐだぐだじゃなかったのは感動でしたね。
── Geroさんは、初めての大会議の話が来たときはどういう気持ちでした?
Gero:最初から「出たいなぁ」と思ってたんですよ。「Smiling」(歌い手が大勢参加したコラボ動画)が公開されたときにも「俺も呼んでほしいなぁ……」とか思っていたりして(笑)。で、前の大会議にも声がかからず「んもぅ……」ってやきもきしていたら、その次にメールが来て「エェェェ!? キタ━━(゚∀゚)━━ッ!!」って感じです。
齋藤P:Geroさん、こんなこと言ってますけど、「出る?」って言ったときに、顔出しするかどうかで悩んでいたんですよね。
Gero:そうなんですよ。ちょっと顔出しはどうなのかなと。今となっては別にいいんですけど、遠目に撮ってとか、ちょっとだけ見えるくらいでいいかなとか。
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