なくしたiPhone・iPadの場所を探す
iPhoneやiPadを紛失するとダメージが大きい。メールや写真などデータ類の流出が怖いし、見つからなかったときに再購入する費用も痛い。MobileMeには「iPhoneを探す」という機能があり、端末の位置を調べられる。
リモートで端末から音を鳴らせるので、例えば自宅やオフィスでどこかにまぎれているだけなら、すぐに見つけ出せる。音が聞こえない場合、画面上に「連絡お願いします! このiPadを探しています。拾った方は、0X0-XXXX-XXXXまでお電話していただけないでしょうか」といったメッセージを表示させればいい。薄謝進呈とでも書けば、連絡をもらえる可能性が高くなるかも。「今から電話をかけます」と表示させて、ほかのケータイなどからなくしたiPhoneに電話する手もある。
パスコードでロックをかけていなかったり、パスコードを知っている人に持っていかれた可能性があるなら、遠隔操作で新しいパスコードを設定できる。4桁の数字なので万全ではないが、一時しのぎにはなる。逆に、見つかりそうにない場合で情報漏洩を防ぎたいなら、端末を工場出荷状態にリセットすることも可能だ。iPadでも利用できるが、iPhoneと同じように動作するのは3G版のみ。WiFi版はWiFiに接続されている必要がある。
外出先で紛失に気がついたなら、友達のiPhoneやiPadを借りて、「iPhoneを探す」アプリ(無料)をインストールし、自分のMobileMeアカウントでログオンして探すこともできる。手遅れになる前に対処したい。
紛失に備えた投資は、なかなかしにくいものだが、いざその状況になってみれば、MobileMeを利用していなかったことを後悔するだろう。当たり前だが、紛失した後にフリートライアルに登録しても、見つけ出すことはできない。外出先で使うことが多いなら、価値ある投資と言える。
紛失時だけでなく、子供に持たせたiPhoneの場所をチェックしたり、自室でゲームしているiPadの画面に「夕食ができましたよ」などと表示する使い方もできる。
以上のように、MobileMeはなかなかにてんこもりなクラウドサービスと言える。本音を言えば、サービスを個別に契約できるような方式だと安く済んでうれしいのだが。それでも、写真やファイルを保存、共有できるストレージサービスやiPhoneを探すサービス、ワイヤレス同期による快適さなど、年額9800円の価値は十分にあると思う。
まずは60日間のフリートライアルを試してみよう。月あたり800円程度なら、「払ってもいい」と感じるサービスだ。
筆者紹介─柳谷智宣
1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。現在使っているノートパソコンは、東芝のSS RXとMac。とはいえ、1年以上前の製品なので、買い換えを思案中。日経パソコンオンラインで「ビジネスパソコンテストルーム」、週刊SPA!で「デジペディア」を連載するほか、パソコンやIT関連の特集や連載、単行本を多数手がける。近著に「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)、「PDFビジネス徹底活用技」(技術評論社)、「Linkedln人脈活用術」(東洋経済新報社、共著)。
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