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鳥居一豊の「最新AVプロダクツ一刀両断」 第19回

またまた色々と撮ってみました!

レンズ交換こそ最大の魅力! ソニー「NEX-VG10」

2010年10月13日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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アーティスティックな演出を加える
「クリエイティブスタイル」

 最後に「クリエイティブスタイル」を試してみる。これはNEX-3/5にも搭載されている機能で、「夕景」や「ポートレート」など、さまざまなシーンに合わせた映像設定をプリセットしたもの。これらによる映像の変化をキャンプ場から見える空を撮影した映像で比較してみた。

スタンダード

スタンダード

ビビッド

ビビッド

ポートレート

ポートレート

夕景

夕景

風景

風景

白黒

白黒

 「スタンダード」はあらゆるシーンに対応する標準的なもので、ここまでの撮影もすべてスタンダードで行なっている。

 「ビビッド」はコントラスト感と色乗りをさらに強調したもので、色鮮やかでメリハリの効いた映像になる。スタンダードはハンディカムにも通じる忠実感と見た目のメリハリ感をうまくバランスさせた映像で、ビビッドはいわゆるテレビ的な画作りと考えるとわかりやすいだろう。

 「ポートレート」は人物撮影用モードで、肌を柔らかく再現するように調整されている。撮影した映像にはまったく不向きなモードだが、見てみるとコントラスト感を控えめにした階調重視の映像になっている。シャープネスもわずかに抑えて柔らかい印象になっている。

 「夕景」は色温度をやや落とし、夕焼けの赤を鮮やかに見せる。コントラスト感は高めだ。「風景」は色乗りやコントラスト感が高く、メリハリの効いた映像という印象。シャープネスも強めで、遠景の山もりんかくがくっきりとしている。「白黒」はまさにモノクローム映像だ。

 これらには、それぞれ「コントラスト/彩度/シャープネス」を±3段階で調整できるオプション設定があり、さらに画作りを好みに合わせて調整できる。個人的には、「白黒」ではもっと階調感を出したかったのでコントラストを-2まで下げるとちょうどいいと感じたし、ビビッドをより色鮮やかにして草花などをカラフルに撮れるモードとして使おうかと思っている。

 また、暗部の階調性がしっかりと出るポートレートは、人物撮影以外のシーンでも有効に使えそうだと感じた。

 クリエイティブスタイルは、撮影を開始してしまうと変更ができず、ハンディカムなどの撮影モードのように使うには少々面倒なのだが、うまく使いこなすと自分なりの映像作品づくりに役立つと思う。


手のかかる子ほど可愛い!?
あれこれと試してみるのが楽しいビデオカメラ

 購入以来、出掛ける機会があればなるべく持ち出すようにしているが、ボディやレンズだけでなく、三脚やレンズ掃除のためのキットをはじめ、小物類もどんどん増えており、このあたりは「撮影するぞ!」と気合いを入れて準備する必要があるなど、どんどん気軽なビデオ撮影から遠ざかっているような気もする。

 今回の失敗談としては、キャンプ第1日目があいにくの雨で、厳重な防水対策をして持ち込んだものの、雨が上がった翌日、レンズの結露に気付かずに撮影してぼやけた映像を撮っていたりした。メモリー記録式のビデオカメラは、かつてのテープ記録に比べて結露には強くなっているが、レンズ部分はそうはいかない。大口径のレンズを使っているだけに結露にはナーバスになっていると思う。このあたりも十分勉強して故障やトラブルの原因をなくそうと自分に誓った次第だ。

 だが、そんな失敗を含めて、使うのが楽しくて仕方がないし、あれこれと試して狙い通りの映像が撮れるのはうれしい。ソニーの今後の予定によれば、先述のアップデートのほか、新しいEマウントレンズの発売も予定されているようで実に楽しみ。まだまだ手強い部分はあるけれど、当分どころかずっといじり倒せる愛機となってくれそうだ。

 
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