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プレゼンテーション

2010年11月30日 11時00分更新

文●水野良昭/オンラインデスクトップ

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 Webサイト制作におけるプレゼンテーションの目的は、企画提案の内容が希望するWebサイトの実現に妥当なものであり、かつ適切な発注先であることをクライアントに理解してもらうことです。ひと通りヒアリングが終了した段階で、プレゼンの時間を設けてもらいましょう。

 プレゼン当日までに、参加人数分の企画提案書、必要に応じて見積書、ノートPC、モバイルインターネット通信環境、想定される質問集と回答案などを用意しておきます。プロジェクター、PC、ネット回線などは事前にクライアントに借りられるかどうか確認しておきましょう。

プレゼンテーション当日の流れ

 プレゼン当日は、簡単なあいさつ、企画提案書の配布、プロジェクターとPCの準備、ネット環境の接続確認、企画提案書内容の説明、質疑応答と進めていきます。状況によっては見積もり内容まで説明します。プレゼンの時点で見積もりまで説明するかどうかは、クライアントの反応次第で適宜判断します。企画提案の内容が好評で、かつ具体的な費用の提示を求められたら、続けて見積もり内容を説明します。見積書をすぐに提出できない場合は、あらかじめ簡単な概算金額を算出しておくとよいでしょう。

 ただし、その場で提案内容の修正を求められた場合は見積書の内容も変わってくるので、後日修正した見積書を提出します。

 プレゼン時は資料だけでなく、クライアント側の参加者全員の顔を見ながら、ゆっくりと説明していきます。なるべくプレゼン中でも質問を受け付けるだけの余裕は欲しいものです。ただし、即答できない質問の場合は無理にその場で答えず、後日回答します。

プレゼンテーションのポイント・注意点

 プレゼンの途中や最後にクライアントから反対意見が出た場合は、受け答え方に気をつける必要があります。

 丹念な準備をした内容であればあるほど、反論したい気持ちになるかもしれませんが、ぐっと抑えて感情的にならないことが大切です。その場の議論で打ち勝ってしまうと相手も感情的になってしまい、いくらよい提案でも受注につながらない場合もあります。

 反対意見が出たら、まず焦らずゆっくりそのままの言葉で反復するように話します。お互いの認識に齟齬がある場合は、別の言葉を使ってもう一度わかりやすく説明し直してみましょう。自分の意見が伝わり、理解してもらえたことが分かった時点で、クライアントの反対感情は和らぎます。直接的に反論するのは避け、メリット部分をさらっと話すようにしてください。

著者:水野良昭

JWDA(一般社団法人日本ウェブデザイナーズ協会)理事。1968年東京都生まれ。商社7年勤務後、シリコンバレーに渡米。帰国後、自治体WEBサイトを構築。その後ISPにてグループウェアASP商品化。第13回 KSPベンチャー・ビジネススクール 準優秀賞受賞。同ビジネスプランにて、オンラインデスクトップ株式会社を設立。

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