このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

Mac mini de 家鯖 第10回

Mac/iPhone/iPad用「TeamViewer」で遠隔操作

2010年10月12日 16時00分更新

文● 海上忍

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

TeamViewerを導入する

 Snow Leopard Serverに標準装備の「画面共有」は、VNCクライアントから接続可能などマルチプラットフォーム対応ではあるものの、同じネットワークに存在するホスト間での利用を前提としている。VPNサーバーを稼働させれば、テスト機のMac mini Serverを外部ネットワーク経由で遠隔操作することも可能になるが、本連載ではVPNサーバーの設定までは歩を進めていない。

 そこで提案したいのが、独TeamViewerが開発したリモートコントロールソフト「TeamViewer」。サーバーソフトを起動しておくだけで、iPhone/iPod touch/iPad/Mac OS X/Windows/Linux版などのクライアントソフトから遠隔操作が可能になる。サーバーソフトはインターネット経由でTeamViewerのセンターサーバーと通信し、認証やセッションはセンターサーバーにより集中管理される仕組み。通信内容は暗号化されるので、セキュリティに対する抵抗感も少ないはず。しかも、非商用利用は無料だ。

Snow Leopard Server上で「TeamViewer」を起動しておくだけで準備完了

 遠隔操作を開始するときは、センターサーバーから発行されたIDとパスワードを入力すればOK。サーバー(Mac mini Server)のIPアドレスを知る必要はなく、TeamViewer起動時に表示されるIDとパスワードを把握しておけばいい。しかも通信はWi-Fiに限定されないため、いつでもどこでもiPhone/iPadから自宅のMac miniを遠隔操作できる。

TeamViewer(サーバー)に表示されたIDとパスワードを入力してセッションを開始する(画面はiPhone用「TeamViewer」)

センターサーバーがセッションを集中管理するため、3G回線経由でMac mini Serverを遠隔操作できる

 気になる描画速度だが、OS Xに標準装備の画面共有機能にVNC経由でアクセスした場合を上回るといっていい。デフォルトの画質設定(自動画質選択)は256色のため、OS Xならではのグラデーションが効いたデスクトップは表示できないが、描画速度を犠牲にすればTrueカラーも選択できる。

 iOS版クライアントの操作性についても、2本指タップで右クリック、2本指ドラッグでマウスホイールなど、よく工夫されている。3G回線使用時は描画速度の低下が懸念されるが、256色モードで使用する限りは、それほどストレスなく使えるはずだ。

iPadネイティブ対応のアプリ(TeamViewer HD)を使えば、広々とした画面で作業できる

TeamViewer
作者 TeamViewer 価格無料
ファイル容量10.9MB カテゴリ仕事効率化
対応デバイスiPhone/iPod touch
およびiPad互換
対応OSiOS 3.0以降
TeamViewer Pro
作者 TeamViewer 価格1万1500円
ファイル容量10.9MB カテゴリ仕事効率化
対応デバイスiPhone/iPod touch
およびiPad互換
対応OSiOS 3.0以降
TeamViewer HD
作者 TeamViewer 価格無料
ファイル容量11.8MB カテゴリ仕事効率化
対応デバイスiPad 対応OSiOS 3.2以降
TeamViewer Pro HD
作者 TeamViewer 価格1万6000円
ファイル容量11.8MB カテゴリ仕事効率化
対応デバイスiPad 対応OSiOS 3.2以降

筆者紹介──海上忍

 ITジャーナリスト・コラムニスト。アップル製品のほか、UNIX系OSやオープンソースソフトウェアを得意分野とする。現役のNEXTSTEP 3.3Jユーザーにして大のデジタルガジェット好き。近著には「改訂版 Mac OS X ターミナルコマンド ポケットリファレンス」(技術評論社刊、Amazon.co.jpで見る)など。


前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

ASCII.jp RSS2.0 配信中