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CEATEC JAPAN 2010レポート 第3回

最新スマートフォンから未来技術までCEATECで見たケータイ

2010年10月06日 21時27分更新

文● 行正和義、ASCII.jp編集部

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KDDIブースも技術展示に見どころ有り

 一方のKDDIブースは、スマートフォンでの出遅れを取り戻そうとばかりにIS03を大アピール。そのほかの展示では主に技術関連の展示となっていたが、中でも注力していたのが高速通信。LTEに関しては2012年からのサービス開始というロードマップに変化はなく、展示もパネル1枚とやや寂しいところだが、参考出品されていたケータイをBluetooth経由でモバイル無線LANルーター化する技術や、すでに開始しているCDMA+WiMAXのサービスをアピールするなど、LTE導入までのつなぎとしての技術が目立った。

20台近い試用機が用意されていたようだが、実際に触るまでは時間がかなりそうな雰囲気だった

 まずはauケータイのモバイルルーター化だが、これは無線LANとBluetoothの通信を変換することで、複数の無線LAN機器をインターネットに繋げるようにするものだ。今回はBluetoothと無線LANの変換にネットインデックス「クティオ」を用いていたが、これはあくまでテスト用。商用化やその時期は未定だが、より小型化した形で実現したい考えのようだ。

無線LANとBluetoothを変換することでBluetooth対応携帯電話をそのままモバイルルーター化する。ありそうでなかったアイデア

 目新しい技術では「NFC(Near Field Communication)」の実機展示があった。NFCは日本を中心に利用されているFeliCa、欧米が中心の「MIFARE」、さらに免許証や住基カードなどで使われているICチップなどと互換性を持つ次世代の非接触IC技術である。

 今回の展示ではポスターに埋め込まれたNFCタグから情報を読み取って、ポスターのデータをケータイにダウンロードしたり、また同じくポスターのNFCタグ内のBluetooth設定情報を読み取り、近くに用意されたコンテンツサーバーからBluetooth経由で音楽を試聴するといったデモが行なわれていた。

NFCの技術デモ。ポスターのNFCタグから情報を取得する

 純粋な研究開発でおもしろかったのは「背面入力端末」。感圧・静電にかかわらずタッチ入力はスマートフォンや電子書籍の定番だが、背面側を入力端末にしてしまえば表示が指で隠れず、画面も脂で汚れず、センサーにより液晶が暗くなることもないわけだ。ちなみに本体裏面下部はキーボード状のデバイスが埋め込まれていた。

モトローラ―製端末などでもすでに製品化されているが、背面からスマートフォンを操作するのは1つの流れになる?

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