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西田 宗千佳のBeyond the Mobile 第56回

デュアルコアAtomでHP Mini 210はどう変わったか?

2010年10月07日 12時00分更新

文● 西田 宗千佳

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キーボードは良好な品質だが、タッチパッドに大きな問題

 ディスプレーは10.1型ワイドだが、1366×768ドットで、解像度的には十分。ハードコートはされているようだが、照り返しを防止する機能を持つコーティングはないようで、かなり派手に外光を反射する。とはいえ、そのせいもあってか、発色・色純度は、低価格製品としてはなかなかいい。

 キーボード面は銀一色。キートップはアイソレーション・タイプになっている。打鍵感も悪くない。打ち始めが若干重いと感じるが、底がたわむような感じは一切なく、打鍵音も小さめとなっている。キー配列も、メインキーはほぼ同サイズ・等間隔に並んでいて、クセがない。

キーボードの操作感は良好だが……

キーボードの操作感は良好だが、タッチパッドは良くない。デザインそのものは、シンプルだが清潔感があり、好ましい

 最下列にあたる「Ctrl」「Alt」キーは横幅が細くなっており、特にCtrlキーを多用する際に慣れが必要と感じた。だが、さほど大きな問題点ではない。カーソルキーだけは、上下キーが極端に小さい独自のレイアウトになっているが、これもさほど問題は感じなかった。

 少々変わっているのは、キーボード最上部のファンクションキーの部分が、標準で「本体操作用の特殊キー」になっている点である。バックライト光量の調整や音量調整を、「Fn」キー+ファンクションキーで行なうノートパソコンは多い。だが210-2000では設定が逆で、基本が設定変更であり、ファンクションキーとして使う時に「Fn」キーと組み合わせる、という形になっている。

 このような設定はアップルやレノボ(の一部製品)などが採用しているが、ファンクションキーを多用しない人にはむしろありがたく、わかりやすい仕様だろう。もちろん、設定変更で入れ替えが可能だ。

 操作の面でむしろ気になったのは、タッチパッドの方である。サイズは大きめなのだが、ボタンの操作感がかなり悪い。

 採用されているのは、最近増えた「ボタン内蔵・ツライチ」タイプのタッチパッド。見た目は、パッドのかなり下の部分のみがボタンになっているように見えるが、「押し下げ感」だけで判断すると、実はタッチパッドの中程から「クリック」できるように感じてしまう。しかし、表示にあるとおり「ほぼ一番下」を押さないと、クリックしたことにはならない。

 これがどう困るのかというと、タッチパッド面を見ずに操作するときに困惑するのだ。まず、指先の感覚だけでボタンの位置が探りにくい。しかも、「クリックできた」と思ったら実は「検知範囲の外」で、実際にはクリックしたことになっていない、というトラブルが起きやすいのである。

 タッチパッド全体がボタンになっているとか、ボタンが独立しているとかいう構造ならば問題ないのだが、現状の設定では、相当に慣れないとイライラする。むしろ、BluetoothなりUSBなりで外付けマウスを使った方が、210-2000の素性の良さを楽しめそうな印象すら受ける。なにしろこのタッチパッドは、左上隅をダブルタップすると、簡単に「無効化/有効化」を切り換えられるのだから。

 速度面にさえ過大な期待を抱かなければ、210-2000は非常に完成度の高い製品だ。そう感じるだけに、タッチパッドの不出来はとても残念である。触ってみればわかるものなのだから、HPには仕様確定段階で、もっと良いパーツの選定をしてほしかったところである。


お勧めする人
・安価でバッテリー駆動時間の長いパソコンが欲しい人
・実用的な性能を備えたネットブックが欲しい人
HP Mini 210-2000の主な仕様
CPU Atom N550(1.50GHz)
メモリー 1GB
グラフィックス CPU内蔵
ディスプレー 10.1型ワイド 1366×768ドット
ストレージ HDD 250GB
無線通信機能 IEEE 802.11b/g/n、Bluetooth
インターフェース USB 2.0×3、アナログRGB出力、100BASE-TX LAN、メモリーカードスロットなど
サイズ 幅269×奥行き193×高さ22~32mm
質量 約1.38kg
バッテリー駆動時間 約10時間
OS Windows 7 Starter
直販価格 4万9980円から

筆者紹介─西田 宗千佳

1971年福井県生まれ。フリージャーナリスト。得意ジャンルは、パソコン・デジタルAV・家電、そしてネットワーク関連など「電気かデータが流れるもの全般」。主に取材記事と個人向け解説記事を担当。朝日新聞、読売新聞、アエラ、週刊東洋経済、月刊宝島、PCfan、YOMIURI PC、AVWatch、マイコミジャーナルなどに寄稿するほか、テレビ番組・雑誌などの監修も手がける。近著に、「美学vs.実利『チーム久夛良木』対任天堂の総力戦15年史」(講談社)、「クラウド・コンピューティング仕事術」「iPhone仕事術!」(朝日新聞出版)、「iPad vs.キンドル」(エンターブレイン)。10月13日には新刊「メイドインジャパンとiPad、どこが違う? 世界で勝てるデジタル家電」(朝日新聞出版)が発売予定。

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