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行っとけ! Ubuntu道場! 第28回

~師範、仮想化ソフトって一体何なの?~

2010年10月07日 16時00分更新

文● hito(Ubuntu Japanese Team) イラスト●瀬尾浩史

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Ubuntuで使う仮想化ソフトウェア、何を使ってますか?

hito:Ubuntuで使える仮想化ソフトウェアって、VMware・qemu-kvm・VirtualBoxぐらい?

村田:Xenは8.04まででUbuntuでは使えなくなってますし……。

あわしろいくや:打ち止め(ラストオーダー)ですなぺぐぅっ。

編集S:黙れ、電撃文庫ロイヤルカスタマー。

瀬尾浩史:ロイヤルカスタマーに向けて全力でハリセンを振り下ろした人が居るペン……。

hito:気にしてはいけない。いくやさんだし。

あわしろいくや:最近は完全にギャグキャラ扱いですな!

やまね:いや……。道場にギャグキャラじゃない人がどれぐらい居ると……?

瀬尾浩史:えっペン。

村田:なにか胸を張ってるペンギンがいるで味噌。

小林:むごいのでノーコメントにしておきましょう……。

編集S:ぬー、VMware・qemu-kvm・VirtualBoxの三つとも、読者さんのために、製品名やらを解説しておいてくれると嬉しい。特にqemu-kvm。

あわしろいくや:VMwareは割と言わずと知れた感じですが、最古参に分類される仮想化ソフトウェアですな。初代は20世紀に出てきてます。

瀬尾浩史:10年選手……。

ミズノ:いくやさんがVMware Workstationを愛用してますね。

あわしろいくや:スナップショット取ったり、ちょっとしたDirectXアプリを動かしたりできて非常に便利ですな。

hito:昔はめっちゃ高いソフトウェアだったんですが……。

あわしろいくや:今だと$200しませんな。安いかどうかは買う人次第ですが……。

ミズノ:確かいくやさんは2ライセンスかそこら持ってるVMwareラヴな人だったはず!

あわしろいくや:VMware最強ですからな!

小林:VMware Workstationが有償、VMware ESXi・VMware Playerが無償、という棲み分けになっていますね。

編集S:VMware Playerはわかるけど、ESXiがなんか強そうで近づきたくないのだ。

hito:VMware Serverはメンテナンスが止まってますしなぁ。

あわしろいくや:サーなんとかさんのことはどうでもいいです……。

ミズノ:せめてServerって言ってあげましょうよ……。

村田:ESXiは、「そもそものOSの代わりにインストールして使う」タイプの仮想化ソフトウェアなので味噌。

あわしろいくや:普通の仮想化ソフトウェアだと、UbuntuなりWindowsの上に、アプリケーションとしてインストールしますよね。ESXiは、「UbuntuなりWindows」の代わりとして動作するんですな。

やまね:で、OSそのものとしての役割も果たしつつ、仮想化されたOSも動かせる、と。ハードウェアを直接仮想化ソフトウェアが扱えるから、普通の仮想化ソフトウェアよりも性能が高くなる、と言われてますね。

瀬尾浩史:UbuntuとかWindowsにインストールして使うタイプだと、既存のOSの上に乗ってるから不便になるペン?

hito:そんな理解でよろしいかと。

編集S:うーん。……廃人専用って理解でいい?

ミズノ:ご家庭ならそうですね!

編集S:よしOK、忘れる!

hito:まあ、ESXiはうまく動くハードウェアも微妙に限定されてたりするので、普通の人が使う機会は少ないような気がします。

瀬尾浩史:待つペン、ここには普通の人っているペン?

あわしろいくや:自分は一般人ですな!

ミズノ:自分も一般人ですよ!

やまね:……うん、ツッコまないのが大人のマナーだ。

編集S:あとqemu-kvmって何。VirtualBoxは使ってるからまだ分かるけど。

ミズノ:「KVM」っていうのは、Linuxカーネル標準の仮想化機能ですね。Kernel-based Virtual Machine。こいつは実はメモリ空間とか、仮想化のインターフェースしか提供してくれないので、周辺デバイスをなんらかの形で提供する必要があります。それがQEMUで、あわせて「qemu-kvm」と呼ぶことが多い、と。

編集S:なんか難しいものだということが分かった。

hito:Ubuntuだと、「ubuntu-vmbuilder」で使えます。実は標準の仮想化手法ですね。特徴は……なんだろう、カーネルに組み込まれてるから効率良く動く(速いとは限らない)ことと、みんなで寄ってたかって開発してるから開発スピードが速いこと……。

編集S:うん、分かった。

瀬尾浩史:なにが分かったペン?

編集S:素人にはお勧めできないってことが分かった。

村田:台無しな気がするで味噌……。

やまね:……あとはVirtualBox、と。

編集S:編集Sお気に入り。インストール簡単だし。

Ubuntu 10.10にVirtualBoxを入れて、そこでUbuntu 10.04を起動している図。起動画面みたいな「スクリーンショットをカンタンには取れない」画面であっても、仮想化環境を使うとサクっと取れて便利

あわしろいくや:OracleにSun(VirtualBoxの現ベンダ)が買収されたので、いろいろと将来が悲観視されてますが……。Sun版とかOSEの使い分けもありますな。

編集S:ぬ、Sun版(Oracle版)とOSEの違いの説明求む。

あわしろいくや:Sun版とか言われてるのは「Oracle VM VirtualBox」というやつですな。これはクローズドソース。「個人」用なら無償で使えますが、商品ですな。OSEはそれを元にしたオープンソース版。機能はクローズドソース版の方が強いです。

hito:びみょーなところですよねぇ。VMwareがEMCに買われたときもわりとびくびくしましたが、特に値上げとか顕著な製品ラインの縮小とかはなかったでしたし。

あわしろいくや:サーなんとかさんは……。

ミズノ:VMware Serverの放置っぷりについては忘れた方が! ていうかあれ、たぶん買収と関係ないし。

hito:VirtualBox OSEをメンテしなくなる可能性はもちろんありますけど、極論クローズドソース版でも個人利用なら無償だし、「自分でいぢる仮想化環境」はKVMがあるしであんまり大きな影響はないかも……。

やまね:ESXiだと使うの大変だし、そもそもLinux上で動くものではない、qemu-kvmは素人にはお勧めできない、という感じで、VirtualBoxかVMwareになるのかなぁ。VirtualBoxの場合、クローズドソース版になるかOSEになるのかはケースバイケースで、VMware Playerにするか、VMware Workstationになるかは財布次第、と。

あわしろいくや:お金に余裕があるなら、VMware Workstation買った方が幸せになれますよ! サクサクだし!

hito:VMwareは「OSを勝手にインストールする」モードがあって、楽勝で仮想マシンをセットアップできるんですよね。

編集S:え、なにそれ。

ミズノ:ちょっと操作すると、OSインストール時に聞かれる質問とか、そーいう部分を全部VMwareがお膳立てしてくれて、全自動でOS入るんです。

村田:仮想マシンをたくさんセットアップする人にはお勧めなので味噌。

編集S:ほほう。使ってみよう。


(次ページへ続く)

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