このページの本文へ

InDesign+JavaScriptで電子書籍制作を自動化 (2/6)

2010年09月24日 11時00分更新

文●古籏一浩

  • この記事をはてなブックマークに追加
本文印刷

ESTKを使ってみよう

 InDesign CS5にはプログラム開発のための専用ツール「Extend Script Toolkit」(ESTK)が用意されています(CS5以前のバージョンにも付属)。ESTKは以下のフォルダに格納されています。

・Windows
\Program Files\Adobe\Adobe Utilities - CS5\ExtendScript Toolkit CS5\
・Mac OS X
/Applications/Utilities/Adobe ユーティリティ - CS5/ExtendScript Toolkit CS5
【図】02.png

ETSKが格納されているフォルダ(Mac OSの場合)

 ESTKを起動するとJavaScriptのコードを入力する編集画面が表示されます。ESTKはInDesign以外にもPhotoshopやIllustratorなどのJavaScriptを作成できますので、最初に、ターゲットにするアプリケーションを選択しましょう。今回はInDesign CS5でスクリプトを実行するのでポップアップメニューから「Adobe InDesign CS5」を選択します。

Adobe InDesign CS5を選択。ポップアップメニュー左側にあるリンクボタンをクリックするとInDesign CS5が起動していない場合は自動的に起動する

 次に、簡単なテストスクリプトを作成して実行してみましょう。以下はInDesignでアラートダイアログを表示するだけのスクリプトです。WebブラウザーでのJavaScriptのalert()と同じですので説明は不要でしょう。


alert("ASCII.jp");


【図】05.png

alertを表示するスクリプトを入力する

 入力したスクリプトをファイルに保存します。ファイルはUTF-8、.jsx形式で保存されます(CS2以前は.jsも選択できましたが現在は.jsxに一本化されました)。

【図】06.png

ファイルメニューから保存を選択

【図】07.png

保存するファイル名を入力

【図】08.png

ファイルの拡張子はjsxになる

 作成したスクリプトはESTKの実行ボタンをクリックすると実行できます。サンプルを実行すると自動的にInDesign CS5に切り替わり、アラートダイアログが表示されます。

【図】09.psd

実行ボタンをクリックする

【図】10.png

InDesign CS5でスクリプトが実行されアラートダイアログが表示される

 以上がESTKの基本的な操作方法です。ESTKにはほかにもデバッグ機能やオブジェクト内部を確認できるデータブラウザーなどの機能があります。詳しくはアドビが配布している「JavaScript Tools Guide」を参照してください。

この連載の記事

一覧へ

この記事の編集者は以下の記事をオススメしています