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電子ブックリーダーを日本に投入!? BenQに突撃インタビュー

2010年09月28日 12時00分更新

文● 塩田紳二

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 国内でも液晶モニターなどで著名なBenQ社は、台湾で全世界のディーラー向けに“グローバルミーティング”を開催した(関連記事)。ここで、BenQ社副社長でTechnology Product Center担当のPeter Chen氏とBenQ Asia Pacific社社長のAdrian Chang氏、BenQ JapanのMartin Moelle氏の3人に同社の製品動向や日本市場への思い入れなどの話を伺った。

日本は独自過ぎて
参入しにくい市場?

Executive Vice President.General Manager of Technology Product Center (TPC)担当のPeter Chen氏
Vice President.President of BenQ Asia PacificのAdrian Chang氏

―――日本市場についてはどのように見ているのでしょうか?

Chen氏(以下敬称略):やはり日本市場は、海外の、違う言語を話す我々が参入するのは難しいマーケットだと感じています。我々は、米国やヨーロッパなどさまざまな市場に参入しているのですが、日本は、好まれるデザインの傾向も他国と違っています。

Chang氏(以下敬称略):日本は、クオリティコンシャス、つまり極めて品質に敏感な地域です。しかし、成熟した市場でもあります。反対の見方をすれば、日本の消費者に受け入れられる製品ならば他国でも十分に通用する商品であり、我々もすでにいくつかの製品が日本市場に受け入れられています。特に、日本では最新テクノロジーの機器を早期に出荷するようにしています。例えばHDMI付きの液晶モニターは、当社が日本で最初に販売を開始しました。

―――日本では、液晶モニタやプロジェクターのビジネスを行っていますが、他の製品の日本での展開はどうでしょうか?

Chen氏:製品の中には、日本向けに展開することが難しい製品もあります。例えば世界的に見ると、我々のテレビなどは比較的売れている製品なのですが、日本のデジタルテレビ方式は独自のもので、日本だけの規格です。このため、これに対応するのは簡単ではありません。
 また、当社のデジタルカメラもある程度のビジネスを行なっているのですが、日本には、世界的にみて大手のカメラーメーカーが何社もあり、海外ブランドが参入するのが難しい地域になっています。ただ、当社のグループ会社のAOUは、部品メーカーとして日本のメーカーとビジネスを行なっています。
 我々は、すでに液晶モニタとプロジェクタで日本市場に参入はしているのですが、いくつかの製品は、参入が困難だと思います。それ以外の我々のユニークな製品では参入が可能だと思っていますが、日本市場に参入するのにはもう少し時間がかかると思ってます。それは、日本語への対応や日本向けのユーザーインターフェースなどさまざまな要素が絡んでくるからです。
 また、こうした製品の参入には、慎重であるべきだと考えています。というのは、我々の経験からいえば、再参入するのはより困難だからです。それで、先に中国や台湾などの市場に製品を導入して、その中で競争力があり、参入が可能な製品を、市場に合った正しいタイミングで投入していくことになるのではないかと思います。とはいえ、私は早く多くの製品を日本市場に投入したいと思っています。

9月2日、24インチの液晶ディスプレイとしては世界初のLEDバックライト+VAパネルを採用した「VW2420H」が日本で発売された

―――今日の基調講演でも、これからビジネスを展開する方向の1つは「Mobility」だという話がありましたが、御社の中での「モバイル」つまり、持ち運びができるようなカテゴリの製品はどのようなものになるでしょうか?

Chen氏:我々は、かつてドイツのシーメンス社の携帯電話部門を買収して携帯電話マーケットに参入しました。ただ、ビジネス的に難しく、携帯電話自体のビジネスは現在は諦めています。ですが、モバイルデバイス市場自体を諦めたわけではなく、携帯電話ビジネスの経験を生かした製品を開発しています。我々はすぐに大きなマーケットを取るのではなく、ごく一部に入るところから始めたいと思っています。最初から完全な製品を作るのは難しいのですが、ちいさなところから始めようと考えています。たとえば、iPhoneも最初から完全な製品だったわけではなく、また携帯電話市場全体から見れば、まだ小さなシェアしか持っていません。
 具体的なモバイル製品は、携帯電話ではなく、モバイルコンピュータ分野のものになります。すでに発表していますが、10インチ、7インチの液晶を使ったiPadのようなタブレットコンピュータなどを年内に出荷する予定です。ブックリーダー機能などを持つAndroidベースのマシンです。これでモバイルコンピュータ市場に再参入することになります。

Chang:将来的には、多くの人が「モバイルインターネットデバイス」を使うことになると考えています。高速な通信が可能になれば、より多くのサービスが利用できるようになります。日本は、世界に先駆けて3Gを導入したので、現在のような高度な携帯電話やサービスが広く利用されています。時間が経てば他国でもそうなるでしょう。そのときには、単なる携帯電話よりもモバイルインターネットデバイスなどが増えてくるのではないでしょうか。我々はそのときには日本のメーカーの開発を助けることができるのではないかと思っています。

(次ページへ続く)

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