付属のヘッドホンにリモコンが付いてない!
というわけで駆け足で注目ポイントを見てきたが、一方で不満がまったくない訳ではない。いちばんもったいないなと感じたのは、付属のヘッドホンにリモコンが付いていない点だ。
音楽を聴いている際、1曲だけスキップしたい、曲を戻したいと感じることはしばしばある。そんなときに標準のままのiPod nanoでは、電源ボタンを押して画面を点けて、画面をタップして曲の操作パネルを出して早送り/巻き戻しする必要がある。1曲だけさくっと送りたいだけなのに、これはちょっと面倒くさい。
できれば、リモコンが付いたヘッドホン「Apple Earphones with Remote and Mic」を最初から付属しておいてほしかったところだ。通勤などで音楽を快適に楽しみたい人は、別途、iPodシリーズに対応したリモコン付きヘッドホンを買っておくといい。ジョギングに使う場合は、耳から外れにくい耳掛けタイプなどのヘッドホンのほうが向いている(Apple Storeのヘッドホンページ)。
第6世代のiPod nanoは機能は大幅に絞られたが、本体を小型してクリップを付けたことでより音楽を携帯しやすくなった。さらにタッチパネルを搭載し、指での操作を工夫することで、小さな画面でも(とっさの曲送り/戻しを除いて)扱いにくさを感じさせない。
第1世代のiPod nanoは、今ではclassicと名付けられた旧iPodの小型版としてスタートした。今までその大小という位置付けはずっと続いてきたが、第6世代目にしてリニューアルされずに存在が薄まっていく関係を解消し、iPod shuffleの不満をつぶした上位版として再スタートしたように感じた。
軽くて携帯しやすい音楽プレーヤーを探しているなら、ぜひ店頭でiPod nanoの使い勝手を確かめてみてほしい。