EPUB形式のデータを作成する
EPUB形式のデータはこれまでと同じく「Sigil」を使って制作します。ドキュメントを作成し、テキストを流し込んだらtableタグを使って2段組にしていきます。
段組みのようなレイアウト処理は本来、tableタグでなくCSSを使うのが理想ですが、CSSで段組みするとiBooksでは一部のテキストが欠ける不具合があるので、今回はtableタグを使います。また、EPUBのCSSでは使用できるプロパティに制限があるので複雑なレイアウトが難しい、という事情もあります(第3回を参照)
tableタグを使って段組みする場合も、いくつか制限があります。まず、1ページの表示領域に合わせてtableの高さを指定しないと、ページ内に段落の内容が収まらず、次のページにはみ出してしまいます。
文字サイズを小さくすると今度はページの途中までしか段組が表示されず、余分な余白が発生します。
EPUBで段組を実現するにはビューワーに合わせた細かい調整と作り込みが必要で、現状はあまり実用的ではありません。
一方、動画ついてはPDFの場合と同様、サーバー上の動画ファイルへハイパーリンクを設定することで対応できます。リンクをクリックするとSafariが起動して動画が再生されます。また、簡単なアニメーションでよければアニメーションGIF画像を貼り付ける方法もあります(アニメーションGIFはiBooksのみ対応)。