画素数は向上するも連写スピードはダウン
撮像素子はAPS-Cサイズの約1800万画素CMOSセンサーを採用。組み合わされる映像処理エンジンは「DIGIC 4」とお馴染みで、既に発売中の7DやKiss X4と同じスペックだ。
ISO感度はISO 100-6400まで、感度拡張機能をオンにすると最大でISO 12800まで設定可能になる。ISO感度オートの設定では最大感度をISO 400-6400まで一段刻みで設定可能だ。なお、モードダイアル上でアイコンで機能が表示される部分、「かんたん撮影ゾーン」と呼ばれるモードではオート設定はISO 100-3200までに限定される。
画素数の増加により画像処理速度が落ちたのか、それとも記録メディアがSDメモリーカードになったためか、連写スピードが50Dの秒間6.3コマよりも遅くなり、秒間5.3コマになってしまったのは残念だ。
位相差検出AFの測距点は9点、全てクロスセンサーを採用している。視野率は1%ほど上がり96%になった。倍率は0.95倍のまま変更なし。構成としては50DをベースにKiss X4や7Dの機能を融合させた感じだ。プラスマイナス5段の露出補正や7Dで採用されたiFCL測光システムも搭載されている。
また電子水準器も水平の1軸のみとなるが搭載された。背面液晶モニターに表示させるほか、光学ファインダー内や上面のインジケーター表示パネルでは露出計の部分を用いて表示する。
ここまでで外観や使い勝手の新機能はほとんど紹介してきたが、撮影機能でも新しいものが多く備わっている。そんな新機能をここからは写真中心で紹介していこう。
新機能その1 マルチアスペクト対応
50Dでは「3:2」のアスペクト比でしか撮影できなかったが、60Dでは「1:1」「3:2」「4:3」「16:9」のアスペクト比を選べるようになった。
新機能その2 RAW現像
カメラ単体でのRAW現像にも対応した。基本的な部分はほとんどの設定ができるが、細かい調整ができないので暫定的な処理と考えたほうがいい。