このページの本文へ

透過ミラー採用は伊達じゃない

新時代の一眼レフ! 写真で見る「α55」

2010年08月31日 12時00分更新

文● 周防克弥

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

画像合成でISO 25600まで撮影可能

 撮像素子にはAPS-Cサイズの「Exmor APS HD CMOSセンサー」を採用。名称としてはすでに同社の「NEX」で採用されているセンサーと同じだ。総画素数は約1670万画素、有効画素数は約1620万画素だ。

最大で6枚の連写を行ない、合成することでノイズの少ない写真を撮れる「マルチショットノイズリダクション」。ISO感度はオートで設定できるほか、最大でISO 25600まで手動で設定可能

秒間10コマの連写が可能。もちろん連写中でもAFがしっかりと追従する

秒間10コマの連写が可能。もちろん連写中でもAFがしっかりと追従する

 ISO感度はISO 100~ISO 12800まで設定可能。ISOオート時には最大ISO 1600までに限定される。また最大で6枚の連写を行ない合成してノイズを減らす「マルチショットノイズリダクション」モード時にはISO 100~ISO 25600までの設定が行なえる。カメラを振るだけでパノラマ写真が撮れる「スイングパノラマ」や、3Dの静止画が撮れる「3Dスイングパノラマ」にも対応する。

スイングパノラマも搭載される。3Dスイングパノラマも撮影可能だ

DレンジオプティマイザーとオートHDRが選択可能。共にオートと手動で効果量を選べる

オートHDRは最大で6.0EVまでの設定が可能になった(いままでは3.0EV)

 また、一眼レフαとしてはようやく動画機能が備わり、AVCHD方式のフルHD動画が記録可能だ。従来機から引き続き「オートHDR」や「シーンセレクション」といった機能を搭載する。

フルHDの動画機能を搭載。録画形式はAVCHDとMP4を選べる

「シーンセレクション」により、自分でシーンの設定も可能。グラフィカルな絵で効果が選べる


撮ってる最中でも位相差検出方式AFが動作する

 最大の特徴は透過ミラーを使用する「Translucent Mirror Technology」の採用だろう。

 ちなみに一般的に「一眼レフ」と呼称される「レフ」の部分は「レフレックス」の略で、レンズから入ってきた光をミラーボックス内に置かれたミラーで上方へ反射させて光学ファインダーに結像させる。つまり一眼レフとは、一つのレンズ(眼)で反射(レフレックス)させてフレーミングしてピントを合わせて写真を撮る、という意味だ。

 で、α55の場合にはミラーボックス内の透過ミラーによって撮影とライブビューを行なうメイン撮像素子に常に光を当てつつも、反射させた一部の光でAFセンサーに光を当てている。これにより常時ライブビューを行ないながら位相差検出方式のAFを同時に行なうのが特徴だ。

透過ミラーの奥に撮像素子が見える。透過ミラーは指で跳ね上げることができ、撮像素子の掃除を行なえる。イメージセンサーシフト駆動のアンチダスト機能が装備されているが、手動での掃除も可能だ

 一般的なコンパクトデジカメを始め、NEXやオリンパス、パナソニックのマイクロフォーサーズ機などのライブビューで撮影を行なうデジカメではレフレックスミラーが存在しない。このため、基本的に撮像素子によるコントラスト検出方式のAFになり、速度的に位相差検出方式よりも劣る。

 連写中や機械式シャッターが動作している間など、撮像素子に光が当たらない状態ではAFの測距ができないが、Translucent Mirror Technologyでは撮影状態やシャッターの動作状態に拘わらず、常時AFセンサーへ光があたり、AFの制御ができる点が大きな効果だ。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン