画像合成でISO 25600まで撮影可能
撮像素子にはAPS-Cサイズの「Exmor APS HD CMOSセンサー」を採用。名称としてはすでに同社の「NEX」で採用されているセンサーと同じだ。総画素数は約1670万画素、有効画素数は約1620万画素だ。
ISO感度はISO 100~ISO 12800まで設定可能。ISOオート時には最大ISO 1600までに限定される。また最大で6枚の連写を行ない合成してノイズを減らす「マルチショットノイズリダクション」モード時にはISO 100~ISO 25600までの設定が行なえる。カメラを振るだけでパノラマ写真が撮れる「スイングパノラマ」や、3Dの静止画が撮れる「3Dスイングパノラマ」にも対応する。
また、一眼レフαとしてはようやく動画機能が備わり、AVCHD方式のフルHD動画が記録可能だ。従来機から引き続き「オートHDR」や「シーンセレクション」といった機能を搭載する。
撮ってる最中でも位相差検出方式AFが動作する
最大の特徴は透過ミラーを使用する「Translucent Mirror Technology」の採用だろう。
ちなみに一般的に「一眼レフ」と呼称される「レフ」の部分は「レフレックス」の略で、レンズから入ってきた光をミラーボックス内に置かれたミラーで上方へ反射させて光学ファインダーに結像させる。つまり一眼レフとは、一つのレンズ(眼)で反射(レフレックス)させてフレーミングしてピントを合わせて写真を撮る、という意味だ。
で、α55の場合にはミラーボックス内の透過ミラーによって撮影とライブビューを行なうメイン撮像素子に常に光を当てつつも、反射させた一部の光でAFセンサーに光を当てている。これにより常時ライブビューを行ないながら位相差検出方式のAFを同時に行なうのが特徴だ。
一般的なコンパクトデジカメを始め、NEXやオリンパス、パナソニックのマイクロフォーサーズ機などのライブビューで撮影を行なうデジカメではレフレックスミラーが存在しない。このため、基本的に撮像素子によるコントラスト検出方式のAFになり、速度的に位相差検出方式よりも劣る。
連写中や機械式シャッターが動作している間など、撮像素子に光が当たらない状態ではAFの測距ができないが、Translucent Mirror Technologyでは撮影状態やシャッターの動作状態に拘わらず、常時AFセンサーへ光があたり、AFの制御ができる点が大きな効果だ。