今春、NTTドコモからソニー・エリクソンの「Xperia」が登場して話題となり、さらにソフトバンクモバイルから発売された「HTC Desire」は売り切れ店が続出して入手しづらい状況が続くなど、スマートフォンを巡る動きが激しくなっている。ブームの火付け役となった「iPhone」も最新モデルである「iPhone 4」が登場。壮絶な争奪戦が繰り広げられたことは記憶に新しい。
こうした中で、今秋のスマートフォンの目玉として注目が集まっているのがNTTドコモからリリース予定の「Galaxy S」である。今年3月に発表されたサムスン電子のAndroid端末で、1GHzの独自プロセッサや大型有機ELディスプレーを搭載するなど、贅沢な仕様の1台となっている。
すでに海外では発売が始まっており、日本においても海外製携帯端末を輸入販売しているショップなどで購入することが可能だ。今回はこのGalaxy Sのマルチメディア端末としての機能をチェックしていきたい。
なお現状では技術基準適合証明(いわゆる技適マーク)がないため、今回はネットワークに接続せず、デフォルトの状態のまま使用している。
派手目な発色の「Super AMOLED」
Galaxy Sにおいてまず注目したいのは、4型で400×800ドットのディスプレーだ。単なる有機ELディスプレーではなく、同社が「Super AMOLED」と呼ぶ方式を採用する。通常、有機ELは太陽光の下での視認性に難があると言われているが、Super AMOLEDでは直射日光下でも画面の内容を認識できるとしている。
確かに直射日光下で見たところ、屋内と比べると当然見づらくなっているが、それでも書かれている文字などを読むのに苦労するといったことはなく、十分視認できるレベルになっている。ノートPCなどと異なり、スマートフォンでは屋外での利用するケースが多いことを考えると、このディスプレーのアドバンテージは大きいと言えそうだ。
もう1つ、Galaxy Sのディスプレーを見ていて感じるのは輝度が高く発色も非常に鮮やかであるということ。特に緑の木々や青空を含んだ風景、あるいは赤みが強い夕方の景色を撮影した写真などでは、鮮烈な色調で表示される。
ちなみに同様の画像を「iPhone 4」で表示すると、落ち着いた色調という印象でがらりとイメージが違う。もちろん色調は個人の好みに左右される部分であり、また人物の肌が実際よりも赤みがかって表示されがちなど、一概にこれがベストだとは言えないが、かなり鮮やかに色を表現するディスプレーなのは間違いない。
記事掲載当初、一部「液晶ディスプレー」という表記が見られましたが正しくは「有機ELディスプレー」です。お詫びして訂正いたします(2010年9月1日)

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