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ガラケーはやっぱりスゴイ! ケータイの機能をとことん調べてみた 第32回

「ケータイでアートする」は果たして可能か?

2010年08月30日 16時00分更新

文● 小林 誠、ASCII.jp編集部

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本格派も納得?のドコモ「P-06B」

 スマートフォンの世界では感圧式タッチパネルはあまり人気がない。しかし細かな操作は感圧式が使いやすい。スタイラスペンを使って、細い線や小さな絵をしっかりと描ける。静電式パネルはケータイのUIを操作するのには便利だが、絵を描くのには難しい。

ディスプレイを回転させることで、タッチ型ケータイとしても利用できるP-06B。スタイラスペンでお絵描きが存分に楽しめる

 P-06Bで絵を描く場合は「手書きフォト/メモ」を使う。背景は白のままでもいいが、他の色や写真を選ぶこともできる。線の太さ、色を変えられるほか、筆で描いたようにじわっと線を引いたり、色を重ね塗りしたり、とペンや絵の具を使っているかのようだ。細かい修正もできるので、手間さえかければ、結構本格的な絵も描けそうだ。もちろんケータイの画面は小さいので限界はあるが、筆者が写真を元に描いた絵も予想より味のある絵になったと思う。JPEG形式での保存も可能だ。

 また「手書きダイアリー」を使えば、カレンダーにも手で文字や絵を描けるし、手書きメールで手書き文字を直接送ることもできる。気になったのは線を曲げるとき。これはさっと速く入力するとうまく書けないので、ゆっくりと操作しよう。ペンの動きに1テンポ遅れて線が引かれる印象だ。

左が実際に描いてみたサンプル。手書きダイアリーはカレンダーに直接色々な絵などを書き込める機能

基本的にはデコレーション向き ドコモ「N-05B」

 N-05Bの「アートフォトモード」は、撮影した写真をトイカメラ風にするというが極端な加工はしない。白い枠の正方形の写真にして、少しぼかしなどが入る程度だ。元にした写真を人の顔や動物の顔のアップにすれば、もっと変化を楽しめるかもしれない。

 N-05Bにはほかにもフォト文字クリエイターで、カーソルキーを使って線を引くことができる。ただしタッチパネルではないので、下の写真にある緑の矢印を描くだけでも、とても難しい。デコレーションの素材がたくさんあるので、写真を使って遊ぶには楽しめそうだが、本格的なアートを目指すには物足りない。

スマートフォンでは人気がある写真の加工機能が用意されている

ノートの端に落書きするイメージ au「IS02」

 「手書きメモ」のための機能を使ったので、絵を描くのは不利。黒い太さの同じ線を引くのみだ。消しゴム機能もないため、細かい修正はできないが、「元に戻す」機能を使って、失敗したら前の状態に戻して描き直す。P-06Bと同じ写真を元に描いてみたが、パッと見るとなにがなんだか、という絵になってしまった。

静電式パネルなので指での操作が基本となる。本格的なお絵描きはちょっと難しいか

 このようにアートな絵を描くのは無理だが、サッと簡単な図を描いておく、という場合はむしろ便利かもしれない。たとえばノートやメモに簡単なイラストや図を入れるような使い方だ。文字の入力もできるので、アイデアをきれいな文字と手描きの図で書き留めておくことができる。

テキストのメモと一緒にちょっとした図などを残すのに便利だろう

写真の上に絵を描くのも面白い ソフトバンク「942P」

 基本的にはP-06Bと同じで絵を描くのに適した端末だ。手書きフォト/メモ機能も同じなので、こちらでは写真を背景に遊んでみた。デコスタンプを使うと、写真のように汗や怒りマーク、メガネを付けたりと、アートからはほど遠くなるが、デコレーションもタッチでできる。線を引いたところにスタンプが次々とつくのもおもしろい。またこの写真では線の太さを変えてみたが、文字がここまで小さく書けるのは見事。また写真を塗りつぶすこともできるので、たとえばモザイクをかける代わりに使うなんてときにも便利だ。

写真に手書き文字を書き込んだり、あらかじめ用意されたスタンプを乗せるとより写真を楽しめる


意外と絵を描けるPの2機種

 P-06Bと942Pの2機種に関しては、ケータイでここまで絵を描けるとは正直思わなかった。購入したユーザーは、時間のあるときに、ちょっとディスプレイを反転させて、絵を描いてみてほしい。

 またIS02は静電式タッチパネルを採用しているが、それ以前のWindows Mobile搭載機種は基本的に感圧式タッチパネル。イラストを描けるアプリもあるので、スタイラスペンで絵を描いてみると、予想以上に良い絵ができるかもしれない。さすがにパソコンでペンタブレットを使ったようにはいかないが、iPadやiPhoneと比べたら「絵描き」では負けないと言ってもよさそうだ。

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