RAIDカードにバッテリーが付属
GT110bの内部にアクセスするには、背面にある2つの手回しネジを外して左側面パネルを開ける。
小さい筐体ながら、キレイにケーブリングされた内部は空間が広く、エアフローを阻害する要因も少ない。HDDは、マウンターに最大4台まで増設可能と拡張性もまずまず確保されている。電源とSATAを兼ねる独自コネクターのケーブル部分には0番から3番までの番号が記載されており、マウンターにある番号と対応するようになっている。今回の評価機のようにRAID 5などを構築している場合は、間違ったHDDにコネクターを装着するとエラーを起こすので、こういった気遣いはうれしい。
そして、この独自コネクターのSATA端子部分から伸びるケーブルは、RAIDカードのmini-SAS/SATA Device Portにまとめて接続されている。GT110bで特徴的なのは、このRAIDカードにリチウムイオンバッテリーが付いていることが挙げられる。
訂正とお詫び:記事掲載時、RAIDカードに関する記述に誤りがあったため修正しました。読者のご指摘に感謝するとともに、関係各位・読者の皆様にお詫びいたします。(8月30日)
リチウムイオンバッテリーは、一瞬だけ停電状態や電力供給が途切れる「瞬断」対策になっている。仕組みは、万が一瞬断が起こっても、RAIDカードにある128MBのキャッシュにバッテリーから電力を供給することで、HDDの書き込みデータをキャッシュ上に保持し、データ損失を防ぐというもの。
停電時にPCをシャットダウンするまでの時間を確保したい場合はUPSの導入が必要だが、このサーバーであれば瞬断程度なら少なくともデータ保護はできることになる。また、リチウムイオンバッテリーはHDDマウンターの下部に固定されているため、UPSやUPS付き電源タップの設置スペースを削減できるメリットもある。
また、電源関連では、老舗メーカー「DELTA」製の80PLUS BRONZE認証を獲得した電源ユニットを搭載している。規格上の電源変換効率は82%と、常時稼働させていても電力変換時の損失が少なく、電気代節約に貢献してくれるだろう。
この連載の記事
-
第39回
デジタル
堅牢性に自信あり! 「HP EliteBook 2560p」 -
第38回
ビジネス
タブレットでもCore i5搭載、「Eee Slate B121」の実力は? -
第37回
デジタル
高質感・高拡張性のプロ仕様、「HP ProBook 6560b」 -
第36回
ビジネス
パナソニックの「TOUGHBOOK CF-31」を試す -
第35回
デジタル
顔認証と省電力「HP 8200 Elite All-in-One」の実力検証 -
第34回
デジタル
薄さ10mm、HPの持ち運べる液晶「L2201x」を試す -
第33回
ビジネス
デルの「OptiPlex 990」を試す -
第32回
ビジネス
ピークシフト対応機の本当のところ -
第31回
デジタル
ついに第2世代Core i搭載した「ThinkCentre M91p」 -
第30回
ビジネス
富士通、次世代Atom搭載の全部入りスレートPC「STYLISTIC」 -
第29回
デジタル
マウスコンピューターの「MPro-iS210B」を試す - この連載の一覧へ