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週アスPLUSのUstreaming中継をレポート

緊急取材! “ドコモ網”でiPhone 4を実現した日本通信の情熱

2010年08月26日 19時00分更新

文● 広田稔 聞き手●週刊アスキー ACCN

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SIMフリー版iPhone 4はどうやって入手する?

── SIMカードはいいとして、SIMロックフリーのiPhone 4は御社ではセットで販売されません。どうやって入手すればいいでしょうか?

福田 海外在住だったり、出張に行った友達に頼んで買って来てもらう方法などが考えられます。また、このSIMカードを発表してから、iPhone 4を並行輸入している業者の方から「SIMカードを扱えないか」との問い合わせも数多くいただいております。そうした業者の方からセットで販売されることもあるかと思います。


── ちなみに「talking b-microSIM プラチナサービス」を出すにあたって、アップルには連絡したんですか?

三田 僕はやっていませんが、当社の誰かがしているんじゃない? 質問に素直にこたえるとそうなります。


── SIMフリー版のiPhone 4を国内で発売するように交渉はしていますか?

三田 僕は交渉していないのでわかりません(笑)。

お客さんがやりたいことをできるように道を作る会社

── Android向けに帯域制限のないSIMカードを出す予定はありますか?

三田 お客さんが求めればあるかもしれません。僕らが何をやっているかと言えば、お客さん側に立って、お客さんがやりたいことをできるように道を作る会社なんです。

b-mobile Doccica

 b-mobileWi-Fiも、ドコモ網と公衆無線LANの両方が使えるデータ通信端末「b-mobile Doccica」(関連記事)も、利用した分数で課金するというサービスも、「こういう選択肢があって、その道を選ぶのも面白いんじゃないか」とユーザーに提案するためのものです。その道を理解していただけた方に対しては、長く使っていただけるように努力していくわけです。

 例えば、メーカーがAndroid端末を日本で発売したいとしても、今まではまずロックのかかっていない普通のSIMがないんです。うちがU300などを出してきて、やっと普通のSIMが出てきたということに気付いてくれれば、Androidのメーカーさんが独自に端末を出してくるかもしれない。

 昔はキャリアが「王様」だったんです。キャリアにとって消費者はお客さんではなくて「加入者」なんです。「加入台数」や「新規加入比率」といった表現から分かるように、お客様という意識があまり強くない。

 端末メーカーも、下請けという意識が強かった。端末メーカーのブランドを前面に押し出すよりは、「SH」「P」「T」といった具合にアルファベットに落とし込んでしまう。

 でもSIMカードが出てきたということで、大きな変化が訪れています。キャリアが一番上で、次にメーカー、一番下がユーザーという構造を逆転させることができるんです。お客さんが端末を決めて、さらにネットワークを選ぶという。ネットワークは最後に選択できるようになります。だから消費者が王様という自然な状態に戻るわけです。


── そうした考え方は面白いですね。

三田 利益というのは結果なんです。その利益だけを追いかけていたら、変なことをやってしまう可能性がある。目標は会社として意味があるところに置かなければならない。意味のあることをやっていれば、利益もついてくる。それが僕の経営哲学です。

 われわれとしては今年は面白いことがたくさんできて、消費者に満足していただければ、経営としても前向きに利益も出せると考えています。ぜひご期待ください。


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