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ガラケーはやっぱりスゴイ! ケータイの機能をとことん調べてみた 第31回

フルHDムービーをケータイ単体で編集できるのか?

2010年08月23日 16時00分更新

文● 小林 誠、ASCII.jp編集部

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映像カッターで動画を短くする
ドコモ「F-06B」

 F-06Bではiモーションから動画を再生した際に、「映像編集」機能を使うことができる。といっても機能はほぼ「映像カッター」という、動画をカットする機能のみ。動画を再生し「始点」と「終点」を指定して映像を切り出す仕組みだ。iMovieのように動画を切って貼り付けて、といった編集作業はできない。ただしF-06Bユーザーには以下のURLから、Windows用の動画編集ソフト(「Corel DVD MovieWriter Lite for FUJITSU」)が無償提供される(http://www.fmworld.net/product/phone/f-06b/fullhd_dvd/)。

 またメールに添付する場合は自動的にサイズを変換する。2MB以上の動画は切り出しも可能だ。ちなみに独自機能の「なめらかスローモーション撮影」は4分の1の速度でスローモーション再生できるおもしろい機能だが、QVGAサイズで撮影しないと利用できないのが残念だ。

 また撮影前に音声を録らないよう設定もできるので、最初から音声は消したいと思っているのなら、あとで編集するよりも撮影時に設定しておくとよい。これは他社を含む他のケータイの動画機能にも大抵用意されているので覚えておくと便利だ。

ごくごく基本的な一部の映像切り出しと、メール向きのサイズに変換してくれるといった程度しか編集機能を持たない

気分は映画監督? au「S003」

 動画撮影時に録画開始と終了の音を設定できるのだが、これに「アクション!」「カット!」という音声があるのが面白い。気分は映画監督だ。撮影できる動画のサイズこそVGAサイズまでだが、ムービー編集では「シーン編集」で、F-06Bと同様の動画の「切り出し」機能がある。長時間のムービーでも2倍速、5倍速で再生することもできるので、見たいシーンまで一気に飛ばして再生できる。またメールに添付できるサイズに変換する機能があり、一旦この機能を使うと「テロップ編集」「アフレコ編集」もできるようになる。文字、背景の色、音声を変えられるので、少しだけだが動画編集が味わえる。

 独自機能の「顔キメビデオ」はソニーのハンディカムに搭載されている機能。動いている人にピントを合わせ続ける。子供を撮影して祖父母や親戚に見せる、といった活用にとても向いているが、だからこそHDサイズで撮れれば便利だなと思ってしまう。

小さいサイズの動画になるが、映像にテロップをつける機能が用意されている

機能的には若干上 ソフトバンク「945SH」

 動画のサイズこそF-06Bには劣るが、機能的にはこちらのほうが満載だ。まずは録画モードがビットレートごとに3種類あり(12/9/4Mbps)、状況に応じて画質を変えられる。また音声についても、2つのステレオマイクを搭載し、ワイド/フォーカス/チェイスの3つのモードが用意されている。また「ゴルフスイングモード」はゴルフスイングを撮影した動画を横に2つならべて再生することで、スイングのチェックが可能。

 編集機能は他機種とほぼ同様。独自の部分としては指定した時間から再生が始まる「タイムサーチ」機能があり、長いムービーもすぐに見たいシーンを見られる。ただそれ以外では、動画を切り出したり、メールに添付するときに動画サイズを変換できる程度。本格的な編集作業はPC用ソフトにお任せのようで、30日間の無料体験版の「Corel Digital Studio 2010」が提供されている(http://www.sharp.co.jp/products/sb945sh/text/hi-vision.html)。

945SHは機能面でも若干上だが、目的志向でカメラを選んだりと使いやすさという部分でも優れている


HD動画の編集はPC利用が前提か

 せっかくのフルHD画質の動画を撮影しても、ただ録るだけで終わるのでは少々つまらない。できれば簡単な編集でも、と思ったがケータイ単体だけでは動画を短くする程度しかできなかった。せめて切り出した動画同士を結合できるとありがたいのだが、サイズが大きい場合は無理だった。

 もともと大画面で見るためのフルHD画質の動画なので、最初からPCで編集することを前提にしているのだろう。動画をPCにコピーするのが簡単であればそれも有りと言えなくもないのだが、それも含めてあと一歩といった印象だ。ハイスペックがウリのケータイだが、撮影したあとの動画の利用についてはまだまだ進化の余地がありそうだ。

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