「現場は勝ち組」と言わせたい
── 齋藤Pが大会議で目指していることは何でしょうか?
齋藤P 今までのライブ興行になかったことをやりたい。そこに新しい価値を提示したい、というのが根底にあります。
たとえば、将来的には、リアルとネットを組み合わせた新しいライブの形で、単体で採算をとれるように目指してます。一流アーティストのライブでは、ものすごい数のスタッフが関わっているし、セットも派手ですよね。ライブ自体にお金がかかるので、それ単体で収益を出すというよりは、プロモーション的な意味が強かったり、物販で採算をとったりしていることが多いと思います。
でも、大会議では収容人数に限りのあるライブハウスだけでなく、ニコニコ動画の配信で、もっと多くのお客さんにライブを届けられるわけですよ。だから会場に来たくてもチケットが取れなかった人や地方の方も、ニコニコ生放送(有料のライブ配信)のネットチケットを購入すればライブを観られる。
ちなみに採算を取るのは主目的ではなくて、せっかくニコ動の運営がやるので「ナントカの無駄遣い」なクオリティーは変わってません(笑)! オープニングムービーや演出の派手さはそのままに、今回はスタイリストとヘアメイクさんを入れてます。パンフレットも作っていて、舞台と同じ衣装を付けた写真を載せました。
「素人のライブに5800円?」という人もいるかもしれませんが、今売れているアーティストのライブと大会議は等価で、見にきてくれた人の満足度は同じではないでしょうか。エンターテインメントショーのパッケージとして、きちんとお金を払うだけの価値がある。ライブを(会場で)観た人に「現場は勝ち組」って言わせたいですね。
── ネットでの有料配信をもう少し詳しく教えて下さい。
齋藤P 大会議を観たいというファンは北海道から沖縄までいっぱいいるのに、遠方に住んでいたり、都合が悪かったりして見に行きたくても行けない人が多くいます。せっかく歌い手さんも僕ら運営もがんばってショーを作っているのに、これはもったいない。
加えて、会場に来た人も楽しめると思います。1週間はタイムシフトで見られるので、「ああ、このシーンではこんな『弾幕』(コメントが集中して画面が覆い尽くされること)が流れていたんだ」って振り返れるわけです。同じ場所で起こったことを、違う媒体で楽しめるのは新しい体験ですよね。
ちなみに前回までは公式アーカイブをニコ動に上げてきましたが、今回はチケットを買った人だけがコメントを楽しむという姿勢を大事にしたいので残しません。
── そういえば大会議の常連だった「ひろゆき」さんや夏野さんは出演されないんですか?
齋藤P 今回もサービスパートはありますので、ひろゆきさん、夏野さんも出てきます。当然、「面白い趣向」も考えてますよ(笑)。ぜひ期待して下さい!