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旅のお供に、多国語対応翻訳アプリ「VoiceTra」と「TexTra」

2010年08月20日 12時00分更新

文● 海上忍

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クラウドで音声翻訳「VoiceTra」

 独立行政法人 情報通信研究機構(NICT)がApp Storeで公開した「VoiceTra(音声翻訳 by NICT)」は、iPhone 3G/3GS/4、iOS 3.1.2以降(2010年8月14日現在、iOS 4.0.2以降では動作しない/対応版をリリース予定)で動作する音声翻訳アプリだ。NICTと内閣府・総務省が共同で推進するMASTARプロジェクトが、言語の壁を越える音声コミュニケーションを目指して行なう実験の一環であり、無償で利用できる。性能評価およびユーザビリティの調査は2010年末が期限と設定されているため、それ以降はサービスが終了する可能性もある。

iPhoneの内蔵マイクから入力した音声をクラウド上で翻訳する「VoiceTra」

 この「VoiceTra」は、iPhoneを音声翻訳のクライアントとして利用する。iPhoneで入力された音声は、NICTのサーバーへと転送され、処理されたのちにiPhoneへ結果が転送される。一種のクラウドサービスとして提供されるため、3GまたはWi-Fiに接続できる環境が必須だ。

 「VoiceTra」の特徴は、なんといっても対応する言語の豊富さにある。音声入力に対応する言語は日本語と英語、中国語(普通語/Mandarin)とインドネシア語、ベトナム語の計5言語で、日本語で音声入力して英語、中国語に翻訳(音声と文字で出力)するだけでなく、中国語から日本語や英語に翻訳することも可能だ。文章への翻訳であれば、フランス語やドイツ語など計21種の言語をサポートする。対応言語は順次追加する予定とのことだ。ただし、対応する会話の内容は旅行関連のみ、1日に翻訳可能な回数は最大100回という制限がある。

音声入力に対応する言語は5種類、翻訳した文章はiPhoneに読み上げさせることもできる

英語や中国語で音声入力することも可能。発音チェックに応用できるかも

 日本語から英語、中国語、イタリア語……など各国語への翻訳を試したが、「こんにちは」や「ビールをください」、「これはいくらですか」や「会計をお願いします」といった旅先での常套句は、結構な精度で認識されるようだ。声質にもよるのだろうが、ゆっくり・はっきり話しかけることを心がけたところ、失敗することのほうが少なかった。

 ちなみに、ぞんざいな口調で「ビールちょうだい」と話しかけてみたところ、「ビールを下さい」(Beer Please)と翻訳。今度は命令口調で「ビールをよこせ」とすると、「ビールを」(Give me a beer)となり、類似の言い回しをサーバー側が検索し、そのうえでニュアンスを調整していることがうかがえた。

 この「VoiceTra」、今回のリリースは実験が主な目的であり、データは翻訳品質向上に利用されるが、民間と協力して事業化することも目標に掲げられている。我々のデータも貴重なサンプルになりうるわけで、その意味では遠慮なく利用したい。

左下の時計ボタンをタップすると変換履歴をさかのぼれるのは便利


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