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ハイエンドのIBM Power 795は同時最大1024スレッド!

可用性も仮想化もx86サーバーとは違う!新POWER7サーバー

2010年08月19日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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8月18日、日本アイ・ビー・エム(以下、日本IBM)は2月に発表されたPOWER7を搭載した新サーバー「IBM Power Systems」数機種を発表した。ハイエンドの「Power 795」とエントリー向け「Expressシリーズ」を追加し、POWER7製品のラインナップを完成させる。

絶好調POWER7サーバーで他社シェアを食う

日本IBM 理事 パワーシステム事業部長 高橋信氏

 発表会において日本IBM 理事 パワーシステム事業部長 高橋信氏は、Power Systemsの最新動向や新製品について説明した。高橋氏は「まさしくチップレベルにまで集約したIBMの技術の集大成が、世の中に受け入れられてきている」とのことで、まずPOWER7サーバーの好調ぶりをアピールした。POWER7の発表以降、シェアを落とす他のUNIXサーバーに対して、2010年の第1四半期ではUNIXサーバーの市場を一気に拡大したという。また、他社からの移行支援施策の結果を見ても、2010年の第2四半期だけで285件(サン171件、HP 68件)の移行案件を獲得し、2006年からの累計で2600件に達したとのこと。

最大256コアを搭載可能なハイエンドサーバー「IBM Power 795」

 今回、発表されたのは最大256コアを搭載可能なハイエンドサーバー「IBM Power 795」。最大メモリ容量8TB、メモリ帯域が4TB/秒を実現し、業界初を謳う最大同時1024スレッドを誇るという。また、Power 795のみ対応する機能として「Active Memory Mirroring for Hypervisor」が紹介された。Power Systemsでは、2009年5月に仮想サーバーごとにメモリを共有できる「Active Memory Sharing」、2010年2月に物理メモリを多く見せかける「Active Memory Expansion」といった技術を投入してきたが、今回のActive Memory for Hypervisorではハイパーバイザを格納したメモリを冗長化する。主コピーのメモリーに不具合が発生した場合に、自動的に副コピーを自動的に呼び出せるため、システム停止が排除されるという。

会場に展示されていたIBM Power 795のプロセッサー・ブック

 また、エントリー機種として2Uラックマウントで1ソケットの「IBM Power 710 Express」、2ソケットの「IBM Power 730 Express」、4Uラックマウントで1ソケットの「IBM Power 720 Express」、2ソケットの「IBM Power 740 Express」など4モデルもあわせて発表した。このうち、IBM Power 710 Expressは最小構成で90万7800円と、100万円を切る戦略的な価格で投入されるという。ユーザーの規模は異なるものの、両者ともオープンシステムで多数のサーバーを集約したいというニーズに応えるという。「コモディティを旨とするx86サーバーを複数台使うより、はるかに効率がよい」(高橋氏)。

2Uラックマウントで1ソケットの「IBM Power 710 Express」は100万円を切る

 Power Systemsに搭載されるOSとして、AIX V7.1もいよいよお目見えした。前バージョンの6.0から3年ぶりの登場となる。AIX V7.1では、単一のAIX区画として最大256コア、1024スレッドという規模に対応したほか、テラバイトのセグメントもサポート。その他、WPAR(Workload PARtitioning)上で既存のバージョン5.2の稼働環境を追加したほか、クラスター機能であるPowerHAの一部をOSに取り込むことで、高い可用性を実現したという。

最新ハードウェアへの対応や既存のバージョンの稼働環境を提供するAIX 7.1が登場した

Power Systemsではないと実現できない

 高橋氏は、仮想化、可用性、スケーラビリティなどの点で、他の製品やソリューションに比べたPower Systemsの優位点を訴求した。

 たとえば、VMwareのような汎用仮想化技術に関しては、ホストOS上にゲストOSを載せるという構造から生ずるオーバーヘッドや複雑さ、そして実績の少なさが課題になるという。その点、Power Systems上で動作するPowerVMは「ハードウェアのレベルでハイパーバイザを実装しているので、オーバーヘッドが発生しない。VMwareは仮想CPUは8個が限界だが、PowerVMは最大256個まで仮想CPUを割り当てられる」といったメリットがあるという。

 また可用性に関しては、AIX/POWERで99.997パーセント(年間で15分間)の年間システム停止時間を実現したITICの調査を引き合いに、「向上したといわれるWindowsに比べても約10倍、他社UNIXに比べて2倍も高い可用性を実現している」とアピール。さらに、Power 795を例に「HP Superdomeを単一のプロセッサー・ブックに収容できる。100台のx86サーバーが1台のPower Systemsに集約できる」(高橋氏)という性能やスケーラビリティの高さも強調した。「数多くのサーバーが1台のPower Sytemsに収容できる」というメッセージは、POWER7登場時もアピールされていた点で、他社からの乗り換えの動機付けにもなる。

x86サーバーや他のUNIXサーバーを集約し、管理を容易にできる

 「なんでもx86サーバーでできるわけではない。Power Systemsだからこそできることがある」(高橋氏)とのことで、今後もx86サーバーと異なる選択肢をユーザーに提供し、あらゆる規模の止められない重要なシステムへの導入を進めていく。これを実現するため、x86サーバーや他社UNIXサーバーからの移行施策も推進するほか、セミナーも実施するとのこと。

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