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AQUOS 3DとBDXL対応レコーダーで、新世界が始まる

そして、世界初を凝縮した、次世代AQUOS BDが生まれた

2010年09月06日 11時00分更新

文● 折原一也

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自然な3D再生がターゲット

── 開発時にはAQUOSクアトロンの部隊とも連携してきたのでしょうか。

松浦 「AQUOSブルーレイには、以前からファミリンク(HDMI連携機能)とAQUOS純モード(液晶パネルに最適な映像を出力する機能)が搭載されており、(液晶テレビの部隊とは)常に連携して開発を進めてきました。クアトロンだから特別ということはありません。

3Dメガネ。3D映像は通常の倍の速度で右目用・左目用の映像が切り替わるが、メガネもそれに同期する形で右目・左目のシャッターが動作する

 ただし、四原色という新しい技術を採用したクアトロンは、色のコンセプトも従来と変わってきます。そのなかで『四原色のパフォーマンスを一番出すためにどうするか、しかも3Dで』──という部分には頭を悩ませました。

 BDの3D規格は(放送とは異なり)“サイドバイサイド”ではなく“フルHD 3D”ですから、大画面でも解像度を落とさず表示できます。クアトロンは、それを最大限引き出せるテレビとして、新しいAQUOSブルーレイは、それを引き出すレコーダーとして、しっかり作り込んでいます」

AQUOSクアトロン/AQUOSブルーレイを購入すると先着10万名がもらえる特典『タイタンの戦い』3D版。本来は10月6日に発売となるソフトだが、特典はそれよりも先行して配布が始まった。早い人ならすでに手元に届いているハズ

── 3Dで画質を作り込むにあたって、2Dと比べて特別なチューニングが行われているのでしょうか。

松浦 「自然な3D映像の再現、ということを第一に考えています。ディテールの表現。色彩の表現。立体感。そしてそこからくる迫力。これらが損なわれたら、3Dの感動はなくなってしまいます。

 映画館で2Dより3Dが支持される理由は、見た後の感動とか、リアル感とか、そういうものだと思います。細かいディティールの表現は、3Dになって“より問われる”と言っていいでしょう。2Dと比べて色が違うとか、ディテール感が違ったりしてはいけない、そういう考え方で製品を作っています」

── 私自身、昨年のアバター以来、様々な作品を3Dで見てきました。劇場版3D映画の表現も、全体として落ち着いてきたな、と感じています。

3Dの臨場感を伝える、音質へのこだわりも特徴である。金メッキパーツの使用や音声専用のHDMI端子を設けるといった試みに加え、本体には仮想サラウンド対応のヘッドホン端子も装備した。写真は同時発表されたヘッドホン

松浦 「かつての3D映画は、視覚効果を狙った飛び出し感に重点を置いていた印象があります。しかし、現在では奥に引き、より広がり感を感じさせる表現が重視されています。特に映像をボカし、リアルさを追求していくための表現が増えている。

 映像を前に飛び出させるのは比較的簡単な作業です。しかし奥に行くためには、質感が求められる。我々は常にオリジナル・ソース(マスター)に対する忠実性を考えて製品を開発していますが、このソース本来のディティールをどれだけ落とさずに再現するか、というのは難しい課題だと感じています。

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