らくらくスタートボタンで、ゲーム機やプリンターを簡単接続
さて、WiMAXの設定に続けて無線LAN機器の設定をしてみよう。
Atermシリーズは家庭向けルーターとしての蓄積があり、既にAtermシリーズを利用している人なら「らくらく無線スタート」という便利な機能があることをご存じのことと思う。多彩な無線LAN機器の接続設定をボタン操作だけで簡単に行なえる。
設定の対象となる無線LAN子機がAterm WL300NU-AGのようにAtermシリーズの子機であるならば、接続したPCで音声ガイドが流れ、本体のらくらくスタートボタンを押すタイミングが指示される。
ニンテンドーDS、Wii、PSP、プレイステーション3などのゲーム機は、らくらく無線スタートに対応しているため、ゲーム機の無線LAN設定でらくらく無線スタートを選択すると画面にルーター本体のらくらくスタートボタンを押すタイミングが指示される。
音声ガイド、あるいは画面の指示にしたがってルーター本体のらくらくスタートボタンを押す操作を2回行なうだけで、無線LANの設定が完了する。
では、無線LAN対応プリンタなどはどうか。らくらく無線スタートに対応していなくても、WPS(Wi-Fi Protected Setup)という標準規格に対応していれば大丈夫だ。
WM3400RNはWPS規格にも対応しているため、無線LAN設定を簡単な操作で自動的に行なえる。無線LAN端末のWPS機能を起動して、らくらくスタートボタンをPOWERランプが緑点滅するまで長押しする。するとPOWERランプが橙点灯状態になり10秒ほど橙点灯したあと緑点灯に戻って設定が完了する。
iPadやiPhoneをつなぐ場合の手順
なお、大ヒット商品であるiPadやiPhoneは、らくらく無線スタートようにボタン操作だけで設定完了というわけにはいかない。だからといって難しい操作が必要というわけではない。
iPadやiPhoneの無線LAN設定は、設定アイコンをタップし、まずWi-Fi設定画面を開く。そこに表示されているSSIDを選択し、パスワードを入力するだけで無線LAN接続できる。WM3400RNのSSIDとパスワードの初期値は、本体の裏面に表示されている。WM3300RのSSIDとパスワードは充電池のカバーを外したところに記載されている。
どちらの製品もマルチSSIDに対応しているため、プライマリSSID「WARPSTAR-XXXXX」とセカンダリSSID「WARPSTAR-XXXXX-W」という2つのSSIDが初期値として設定されている。(XXXXXの部分は機器ごとに決められた英数字)
WM3400RN はプライマリSSID/セカンダリSSIDの両方が本体裏面に表示されているが、WM3300RはプライマリSSIDしか表示されていない。これは表示スペースの都合であろう。実際にはプライマリSSIDの後ろに「-W」という2文字をつけたセカンダリSSIDが初期値として設定されている。
プライマリSSIDは、初期値としてAESという高度な暗号方式が使われていて、主にPC、iPadなど処理性能の高い機器用の設定である。通常はプライマリSSIDを選択すればよい。セカンダリSSIDの暗号化方式は、ニンテンドーDSなどWEPという暗号方式しか対応していない機器用の設定となっている。
この2つの異なるSSIDに接続された機器相互のアクセスを制限する「ネットワーク分離機能」もAtermシリーズから継承されており、ゲーム機からはインターネットへのアクセスしかできないように制限できる。ゲーム機といえどもコンピューターなので、万全なセキュリティー体制を確保しておきたいところだ。