このページの本文へ

誰も教えてくれない「コンセプト」の作り方 (3/3)

2010年08月20日 10時00分更新

文●小池 勉/コンテンツブレイン

  • この記事をはてなブックマークに追加
本文印刷

小池流コンセプトキーワード発想法

 コンセプトキーワードを考える具体的な手法は、扱う商品によって変わる場合もあります。そこで私なりのコンセプトキーワード発想法をいくつか紹介しましょう。

1.産地や現場感を語る
 産地に行ったり、工場を視察したりしてその場所でしか感じられないことを言葉にする。
2.違う業界の価値観で語る
 異なる業界の言葉を持ってくることで、イメージを発展させる。
3.擬人化して語る
 商品を人に例えるとどんな人格かを考えて、商品をキャラクター化する。
4.ユーザーの実感で語る
 商品を使った率直な感想から、言葉を探す。
5.感性(五感)で語る
視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚をベースに、聞く人の共感を招く言葉、期待感を引き出す言葉を考える。
6.不思議、ミスマッチを表現する
 商品に斬新性があるときは、そのポイントを注目させる言葉を探す。または異なるレベルの言葉を組み合わせて、不思議を感じてもらう。
7.温故知新、教訓で語る
 昔の偉人の言葉、ことわざや格言、心理や定理などに結び付けて考える。

 発想法はほかにもありますので、みなさんも自分なりの手法を見つけてください。

 今回は、個別の商品のコンセプトキーワードを取り上げましたが、自社サイトそのもののコンセプトキーワードも考えるべきでしょう。

 サイト全体のコンセプトキーワードは、アクセスするユーザーのベネフィットにつながる言葉を言い当てるように心がけて考えます。たとえば「60歳からのパソコン学習の駆け込み寺」「高級ホテル予約のコンシェルジュ」といったフレーズです。

 ちょうど雑誌の創刊時に付けるキャッチコピーをイメージするといいかもしれません。キャッチコピーからは「どんな人向けの雑誌なのか」「どういう内容を取り上げているのか」かが伝わってくるはずです。それが雑誌の旗印になります。商品、あるいはサイトのコンセプトキーワードを、旗印を作るつもりで考えてみましょう。

 ただし、コンセプトキーワードを考える力を身に付けるのは簡単ではないと思います。コンセプトをいちから考える仕事はそんなになく、コンセプトキーワードを作る機会も実際はそう多くはありません。では、コンセプトキーワードを作る力を身につけるにはどのようにしたらよいのでしょうか。

 私が考えたのは、既存の作品からコンセプトキーワードを引きだすことです。テレビCMでもWebサイトでも映画でも何でも構いません。人が作ったものには、必ずコンセプトがあるはずです。それを見抜くことで考える力を鍛えるのです。

 そのうちその作品の企画書が思い浮かぶようになってきます。イメージできた企画書にコンセプトキーワードが見えてきたら、かなり力が付いた証拠です。ただ、考えすぎて映画やドラマを楽しめないなんてことにならないように気をつけてください。


今回の法則:コンセプトの法則

『コンセプトキーワードは企業とユーザーの心が重なる「焦点」になる』


著者:小池 勉(こいけ・つとむ)

株式会社コンテンツブレイン 代表取締役社長、株式会社サステナブル 代表取締役。Webマーケティングプランナー。家電、自動車からアパレル、食品、ブライダル、クレジットカード、PCメーカー、部品メーカーまでさまざまなジャンルのサイトプランニングを数多く手掛ける。またWebにおけるCRM戦略の立案、アイトラッキングを活用したWebコミュニケーション効率化なども行なっている。


本連載への感想、要望をお聞かせください

「実際に企業サイトを運営していて悩んでいる」「ここがもう少し詳しく知りたい」など、本連載の感想や著者へのご質問をお寄せください。今後の連載に可能な限り反映していきます。

前へ 1 2 3 次へ

この連載の記事

一覧へ
Web Professionalトップページバナー

この記事の編集者は以下の記事をオススメしています

ASCII.jp会員サービス 週刊Web Professional登録

Webディレクター江口明日香が行く