4000円で3Dメガネを作ってみた!
なんか、腹黒いC3POって感じな仕上がりが素敵だ!
こんなんで飛び出す映像が見えるのか?
3Dメガネの原理は、左右の目のシャッターを高速に開閉するだけ(片目で1秒間に60回、両目合わせると120回ってとてつもない速度だが……)。まぁモニターとのシンクロってのもあるけど、それは手動で何とかすればいいだろう(楽天家です)。
両目のシンクロは、1つのモーターから動力を取り出して左右の円盤を回転させればパーフェクト。口のところについている基板は、PWM方式のモータードライバで、鼻の部分は回転数を変えるボリュームだ。なお、耳の部分に電池を内蔵しているので、ワイヤレスなメガネになっている。
なお左右の目の独立性を考えて、内側にはついたてをつけて独立させている。
が! 一番の問題は、モーターの速度をかなり正確にコントロールできるPWM制御なんだけど、使っているうちに電池がどんどんヘタってくるので、回転が安定しないという点だ。しかも、回転数のフィードバックなし! ともすると致命的(笑)。
売ってる3Dメガネは、1秒間に120回交互に液晶シャッターを開閉しテレビとのシンクロもバッチリだが、お値段は約2万円。かたやC3PO型3Dメガネは、テレビとのシンクロに職人なみのボリュームさばきが必要になるが、お値段約4000円だ。
おそらく自分でも作ってみたいという人もいると思うので、簡単なアドバイスだけしておこう。使ったモーターはマブチの140モーター。ギアとモーターのマウンタ、PWMの基板と電池ボックスは、千石電商で売ってるものだ。一番の難関は、ギヤをスムーズにまわすための穴あけ。ギアの歯が離れず、くっ付かずという位置決めもさることながら、スムーズにまわすために垂直かつ正確な直径の穴を開けなければならない。工作精度は0.2mm単位だ。うひー。さらにドリルの刃は2.1φという入手困難なもの。でも、アキバのヒロセテクニカルであっさり見つかるから安心して欲しい。
で、装着してみるとこんな感じ。
うわー! 銀行強盗する「目だし帽」より頭悪そう!
電車PCを本当に製品化しようとしたり、SSD vs HDD対決の企画を考えたバカな編集Kだけど、輪をかけてバカに見えるから素敵♪
再度「バイオハザード5」をプレイする。C3PO型3Dメガネの電源を入れると、ガーーーーーッ!とギアの激しい音。そして画面を見ながら、何度かボリュームを調整する編集K。
液晶シャッターは電子的にシャッターの開閉を行なうので無音だけど、さすがに機械式は音が凄い! 耳元で大きな声で話さないと声が届かないのだ。
ボリュームをチョコチョコいじること数秒。突然Kが振り返り
「みっ!見えます! 見えますよ! 飛び出して!」
どうやら職人並のボリュームさばきは必要なく、あっさりシンクロしちゃったみたい……。
なんと駄目でモトモトと思っていたが、こんな3Dメガネで立体映像が見られちゃった!
っつーか、そのメガネかぶったまま、コッチ向くのヤメレー!
そして遂にまた彼女と逢える日がやってきた!
本当は「チープな3Dメガネじゃ見えなかったね」というオチを予定していたのだが、予想外にもしっかりと飛び出して見えた。しかし、NVIDIAの「3D VISION」と比べると俺が作った3Dメガネは、
・メッチャ重い!
・電池が剥き出し!
・音がうるさい!
・微妙なシンクロ!
・メガネをしてるとバカにしか見えない!
って断然ダメに決まってらーな(笑)。うん、この原稿料が入ったらNVIDIAのメガネを買おう! 残り少ない夏だが、ひと夏の思い出がまだのキミ! ぜひディスプレイから飛び出す彼女のハートをゲットして、夏の甘酸っぱい思い出にして欲しい!
と、きれいにまとまったところで、NVIDIAの「3D VISION」(メガネと送信機「エミッター」のセット)をPCから外したら、ブレブレの3D映像が表示されなくなった。エミッターを接続しないと、フツーの映像しか出ないってオチかよ!
ん? ってことは、苦労して3Dメガネを自作しても「3D VISION」がなければ結局3D映像が見られないってことジャン?
苦労して3Dメガネ作った意味ネーーーー!!
「いいじゃないですか2台目のメガネってことで。これがあれば1つのメガネを奪い合うことなく、2人で仲良く3D映像が楽しめますよ」と編集K。
なんだか釈然としないが、ま、そういうことしにておくか……。
「あと藤山さん、3台目はいりませんからね」
って、もう作んねーよ!