どの程度、英語ができたら翻訳していいですか?
編集S:あれ、もしかして、アプリを翻訳すると、他のディストリビューションでも自分の翻訳が使われる可能性ってあります?
黒瀬:ありますよー。Launchpadからエクスポートして、他のディストリビューションにコピーしたり、アプリケーションの開発元にフィードバックしたりしますから。
編集S:責任重大すね。
黒瀬:でも、Launchpadなら基本的にUbuntuのみだと思っていていいですね。他のディストリビューションに持っていくときは再査読してからなので。
編集S:結構むつかしいところが多そうなんですが、訳語とかに悩んだときに相談したくなったらどこに駆け込めばいいですか?
黒瀬:https://forums.ubuntulinux.jp/viewforum.php?id=13 で聞いてもらったり、Twitterなどで私をはじめUbuntu Japanese Translatorsのメンバーに直接コンタクトを取ってもらうのも良いでしょう。現状では翻訳者の数がそれほど多くないからできる方法ですね。
編集S:うーん、そもそも、自分が翻訳していいものかどうか不安になってきた……。
小林:TOEFLとかTOEICの点数が何点以上じゃなきゃダメ、ということはないですね。むしろアプリケーションを実際に使っていることの方が重要です。
瀬尾浩史:コンピューター英語なので、けっこうなんとかなるペン。
hito:英語力よりは、ソフトウェアが何をするものなのか分かってること、がとっても重要ですね。普通の英文とはクセも違いますし。GUIのメッセージだと、微妙にぞんざいな英語になってたりもしますし。
ミズノ:一度も起動したことののないアプリを「英文が簡単そうだから」で訳すのは止めた方がいいですね。強烈な訳文になってしまう可能性が高いです。
黒瀬:マインスィーパー(mine sweeper)のことを『私のもの掃除機』と訳したり?
ミズノ:『まいんちゃんの掃除機』とか?
やまね:それ、まいん違い。
黒瀬:まあ、あのゲームをやったことがあるなら「mine」は地雷だし、「sweeper」は「取り除くことかな-」って分かりますよね。
hito:ゲームやらずに訳すと亜空間逆噴射翻訳ができあがりますけどね。
あわしろいくや:どういう動きをしているのか、ということを把握していないと翻訳はしんどいですな。
黒瀬:でも、「ここなら分かるから翻訳しよう」はオッケーですね。わかる範囲で作業すれば良いんです。よっぽどの英語オンチならともかく、そういう人はもともと翻訳しようと思わないですよね。
小林:あとは、レビューもありますし。
黒瀬:そうですね。最初はあくまで翻訳の「提案」ですし、もし失敗しても査読者によってチェックされて正しい翻訳に直されるので、恐れることはないです。
hito:でも使ったことないアプリ翻訳するのは止めて。査読する人からのお願い。
あわしろいくや:英検準2級持ってますよ!
ミズノ:小林準2級?
小林:それは引きこもり度の指標ですか?
ミズノ:それならいくやさんが2級ってのはおかしい!
瀬尾浩史:編集Sさん、そろそろお時間ペン。
編集S:うーむ、まだまだ聞きたいことはある。次回、翻訳関連ネタ、パート2へ続く。
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