はたしてコンペの大賞を獲得した企画は?
プレゼンがひと通り終わったあとは審査員と途中から加わった慶應義塾大学環境情報学部教授の加藤文俊氏を交えてブレストへ。ブレストでは、企画を出した学生がターゲットのことを真剣に考える姿勢や、省庁のARビジネス関与の落とし穴やARの著作権の話などが出て、ARをビジネスとしていくための「これから」が詰まった内容になった。
そしてブレスト後、どの企画が一番ビジネスモデルとして優れているか、審査員が別室で審査。大賞は、千葉大学大学院の中林氏たちのプロジェクトによる「ぶらり旅拡張アプリケーション『burARi』」に決定した。審査員の評によると、ビジネスモデルとしての可能性の高さに、サービス名を考えるほど企画をまとめあげた点が評価された。なお、大賞の商品はiPadと、「頓智・の井口CEOと一緒にスタバでお茶する、またはゼミに来てもらう権利」だった。
なお、閉会後の打ち上げで千葉大学大学院の中林氏に話を聞いたところ、「他の参加者がアイデア豊かで、地に足をつけた企画をやっていくしかない、と思った」とのこと。その姿勢が密度の濃い企画立案やプレゼンにつながったのだろう。
また「AR三兄弟賞」には、千葉工業大学大学院の堀江氏と法政大学の橋場氏による「電車とバスのためのAR」が決定した。賞品は、AR三兄弟・川田氏秘蔵の「だんご三兄弟」のCDにサインを入れたものと、なんと「AR三兄弟がビジネスモデルを実現する」という、大賞並みにウレシイ(?)副賞が与えられた。
これで、2日間に渡って開催されたAR Commonsの「AR Commons Summer Bash 2010」は終幕を迎えた。AR Commonsは、ARビジネスモデルの学生対象コンペを今後も続けていくとのこと。ARで新しいサービスを切り開きたい学生は次回、参加してみてはいかがだろうか。