学研版ウダーただいま開発中
―― それで初の量産型ウダーが「大人の科学」の付録になるわけですが、既存の何かのミニチュアではなく、オリジナルの楽器というところが面白いですね。すでに学研は楽器メーカーになりつつある。
宇田 メーカーの方が興味を持ってくださることはあるんですよ。でも実際に作ろうということでお話を持ってきてくれたのは学研さんが初めてです。もちろんお話があれば、どのメーカーでもいつでも伺いたいと思っています。
―― メーカーの皆さん、よく聞いといてくださいね! ところでこのプロトタイプはちょっと小さいですね。
宇田 本の中に収める必要がありますからね。ただオリジナルのウダーは、大きすぎて弾けないという人が多かったです。私の手の大きさに合わせて作ったので。逆に小さければ手が届きやすくなるので、より多くの人に対応できると思います。
―― 構造もかなり違っているみたいですが。
宇田 これにはサイプレスの静電容量センサー(ほとんどのPSoCで実現可能)を使っています。そのセンサーを使えばウダーを安く作れるかなと前から思っていたんです。そこに付録の話が来て、実際に作ってみたらどうなるかを試しているところです。
―― 鬼門だったセンサーを自作する必要がなくなるわけですね。
宇田 センサーの電極には静電容量があって、電極に指を近づけると静電容量が大きくなるんです。それをPSoCで読み取ります。
―― それでロープの部分がふわふわしてるんですね。
宇田 はい。普通はプラスチック板の下に電極を貼って、指で板を触れるとスイッチが入るような設定をするのですが、付録版のウダーは圧力もシッカリ検出したいということで、こういう構造にしてあります。
―― 音源は何ですか?
宇田 センサーの検出に使っているPSoCです。PSoC1のバージョンではチップの中にデジタルブロックというものが入っていて、それを使って音を作っています。本番にはPSoC 3を使う予定でいます。
―― おお、ついにウダーに搭載されるんだ!
宇田 PSoC 3になると、PSoC1よりだいぶ良い音になります。発音数も8和音くらい出せるかなと思って、いま開発しているところですね。
―― これで4000円を切るくらいで売りたいという話を伺っているんですが、そんなに安くして大丈夫なんですか?
宇田 大丈夫なんでしょうか。大きさも本に入るようにしなきゃいけないんですけど。
―― いつごろ出せそうですか?
宇田 今の予定だと早くて来年春くらいです。
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