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編集者の眼第16回

京都吉兆の料理をプロカメラマンが撮るとこうなる

2010年07月30日 11時00分更新

文●中野克平/Web Professional編集部

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 三浦健司氏はプロ歴30年のベテランカメラマンだ。5月にWeb Professional編集部から人物、商品、生き物の魅力を引き出す96例 プロが教えるデジカメ撮影テクニックという書籍を刊行し、Web Professionalでも書籍のダイジェスト版を「プロが教えるデジカメ撮影テクニック」全8回としてお伝えした(関連記事)。

 しかし、はてなブックマークのコメント欄ではいくつか三浦さんに申し訳ない意見があり、編集部として悩ましい思いをした。たとえば「買ってきた飯をぐずぐずと食わんでスタジオこしらえる馬鹿がどこにいるよ。ピントもなってないし……もっとうまいプロの人、大勢いるっしょ。mixiの料理写真系統のコミュとかさ」というコメント。書籍ではコンデジを使って撮影したので、プロに求められる精度でピントの合っている写真にならないのはある意味仕方がない。私が10年以上お世話になっているプロカメラマンであり、いつか傷つけてしまった名誉を回復させるコンテンツを用意しなければ、と思っていた。

 そこで紹介したいのが、三浦カメラマンが写真家として関わった(英文版)京都吉兆(徳岡邦夫・著/三浦健司・撮影、講談社インターナショナル刊)だ。『ミシュランガイド京都・大阪2010』で三つ星を獲得した、京都吉兆嵐山本店総料理長である徳岡邦夫氏が、三代目として店を受け継ぎ、飛躍させつつある「吉兆風」を、三浦カメラマンの色鮮やかな多数の写真で紹介する逸品だ。配膳された料理を素早く、美しく、もちろんピントをビシッと合わせて撮影しており、見ているだけで華麗な世界に吸い込まれるよう。


 『人物、商品、生き物の魅力を引き出す96例 プロが教えるデジカメ撮影テクニック』でも紹介した、料理写真の極意である、しつらえや質感表現など、三浦カメラマンのテクニックがこれでもか、と使われている。書籍で紹介してもらったテクニックを駆使するとここまでできる、という最高のサンプルが『(英文版)京都吉兆』ということで、他社の本ではあるが、この場で紹介することにした。

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人物、商品、生き物の魅力を引き出す96例 プロが教えるデジカメ撮影テクニック(英文版) 京都吉兆 - Kitcho: Japan's Ultimate Dining Experience

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