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西田 宗千佳のBeyond the Mobile 第52回

Androidのdynabookはノートパソコンを駆逐するか?

2010年07月29日 14時00分更新

文● 西田 宗千佳

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Androidで「タッチパッド+キー」に感じる違和感

 スマートフォンやスマートブックと同じ枠組みで作られたAZ。だが操作感で言えば、それらの機種とAZはかなり異なる。

 まずは良い点から挙げてみよう。AZは動作がかなり軽い。採用しているSoCであるTegra 250のパフォーマンスが高いためだろう。また、キーボードサイズが大きく、タイプ感が良いこともプラスといっていい。

dynabook AZのキーボード

dynabook AZのキーボード。サイズはネットブック並みだが、タイプ感は意外に良好

 だが、褒められるのはそこまでだ。Androidというとタッチパネル採用機が多いが、AZにはタッチパネルが採用されていない。操作はパソコン同様にタッチパッドで行なう。

パッドは一般的なノートと同じ

パッドは一般的なノートパソコンと同じ。だがAndroidでの使い勝手はと言うと……

 「別にそれはそれでいいんじゃない?」と思われそうだ。筆者もそう思っていた。だが実際に使ってみると、現状のAndroidは思った以上にタッチパネルに特化した操作体系であることを思い知らされた。

 例えば各種メニューの呼び出し。Androidでいうところのメニューボタンは、タッチパッドの右クリックで行なう。パソコンと同じデザインのタッチパッドでありながら、操作のクセはまったく異なってくる。

 「覚えれば問題ない」という判断もできるだろうが、この機種を選ぶ人はおそらく「パソコンも併用する」人だろう。同じデバイスがついているのに操作の方法論が異なるのは、あまりいいことではない。

 AZで採用されているOSは、Android 2.1である。現状ではやはりOS自体が「タッチパネル搭載機」だけを考えたUIになっており、パソコン的な操作はさほど考えられていないのだろう。メニュー操作や文字選択、はてはウェブブラウズ時のURL入力まで、もうすこし「タッチパネルを使わない場合の操作方法」を考えて実装してもらいたかった。

 例えば、東芝側が実装しているファイラー「Toshiba File Manager」では、キーボードを活用したコピー&ペーストやファイル選択がしやすいよう配慮されている。全体に手を入れることができれば、もう少し操作性は良くなっていただろう。

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